障害年金には原則として所得制限はありません。
そのため、「10万円稼いだら不支給、9万円なら支給」といった「いくらまでなら働いても大丈夫」という基準は設けられておりません。
障害年金はあくまでも、障害の状態を審査され、障害の状態が障害等級に該当する、と判断されれば受給することができます。
では、どのような状態なら障害等級に該当するか、確認しましょう。
どのような状態なら障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
※人格障害は、原則として認定の対象とされていません。
※神経症は、原則として認定の対象とされていません。例外はこちら。
上記の等級に該当するかどうかを判断するために、働いている場合は以下のように取り扱われます。
精神障害で働いている場合に考慮されること
労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、
- 療養状況…通院の状況や在宅での療養の状況等
- 仕事の種類、内容
- 就労状況…出勤状況への影響はないか
- 仕事場で受けている援助の内容…就労の実態は不安定ではないか
- 他の従業員との意思疎通の状況…臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られないか
等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
実際に就労しながら障害年金を受給している方の割合をデータで確認しましょう。
働いているからといって不支給になるとは限りません。
働いているからといって、不支給になるとは限りません。
障害年金の受給者のうち、34.06%の方々が働きながら受給しています。
| 受給者数 |
働いていない |
働いている |
働いている人の割合 |
| 2,096,000人 |
1,346,000人 |
714,000人 |
34.06% |
参照元:年金制度基礎調査(障害年金受給者実態調査)
そして、精神の障害については、28.28%の方々が働きながら受給しています。
精神障害による
受給者数 |
働いていない |
働いている |
働いている人の割合 |
| 725,000人 |
508,000人 |
205,000人 |
28.28% |
また、働いていることを理由に支給が認められなかった方が訴訟した結果、受給が認められた判例もあります。
このように、働いているからといって受給できないわけではないことがわかります。
以下で就労しながら障害年金を受給できた事例を紹介しております。
大まかな収入額も記載しておりますので、クリックして確認してみてくださいね。
働きながら障害年金を受給できた事例
なお、20歳前傷病の障害基礎年金の場合は、所得制限があります。
20歳前傷病の障害基礎年金の所得制限(2025年10月改正)
ただし、例外として20歳前傷病の障害基礎年金の場合、所得制限があります。
所得制限については、扶養親族がいない場合、
- 所得額4,721,000円を超えると全額支給停止
- 所得額3,704,000円を超えると年金額の2分の1が支給停止
となっています。
ご注意ください。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。