皮膚科を受診したときを初診日として、障害厚生年金を申請することができますか?

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皮膚科を受診したときを初診日として、障害厚生年金を申請することができますか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日: 最終更新日:

私は10年ほど前に職場のいじめによるストレスから湿疹ができ、その時から皮膚科に通院しています。職場には居づらくなり退職しました。

精神科には1年前から通い始めたのですが、発達障害と診断され、療育手帳B2を取得しました。

障害年金の申請では、皮膚科を受診したときを初診日として、障害厚生年金を申請することができますか?

まず、初診日について確認しましょう。

初診日とは

初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

本事案の場合

皮膚科で精神障害の疑いがあると指摘され、精神科を紹介されたようなケースでは、皮膚科を初診として障害年金が認定される可能性も考えられますが、皮膚科では皮膚の治療を受けていたのみで、精神障害について何らの指摘もなかったような場合は、皮膚科を受診したときが初診日と認められる可能性は低いでしょう。

では、どういう場合に障害厚生年金の請求が可能か、確認しましょう。

障害年金の種類

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。

種類 対象となる人
障害基礎年金 「初診日」に国民年金に加入していた人
障害厚生年金 「初診日」が厚生年金保険加入中にある人

※「初診日」とは、「病気やけがについて初めて医師の診療を受けた日」を指します

自営業者、フリーランス、専業主婦、無職の方は、障害基礎年金の対象となります。

障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日にいずれの年金制度に加入していたかによって決まります。

次に、発達障害の認定についてみていきましょう。

発達障害の認定について

発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことが出来ないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をされます。

どのような状態なら発達障害で障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。

障害年金の等級

障害の状態

1級

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの

2級

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの

3級

※障害厚生年金のみ

発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。

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