母が脳出血で左半身麻痺に。身体障害者手帳や障害年金は取得できるのでしょうか?

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母が脳出血で左半身麻痺に。身体障害者手帳や障害年金は取得できるのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

母(63歳)が3か月前に脳出血で左半身麻痺になってしまいました。

主治医には麻痺は良くならないと言われています。

身体障害者手帳や障害年金は取得できるのでしょうか?

脳出血の後遺症は、障害年金の認定の対象とされているので基準を満たせば受給できます。

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。

種類 対象となる人
障害基礎年金 「初診日」に国民年金に加入していた人
障害厚生年金 「初診日」が厚生年金保険加入中にある人

※「初診日」とは、「病気やけがについて初めて医師の診療を受けた日」を指します

自営業者、フリーランス、専業主婦、無職の方は、障害基礎年金の対象となります。

障害の状態の前に、請求の条件を確認しましょう

障害年金を請求するためには以下の要件を満たしていることが前提となります。

このふたつの要件を満たしていれば、障害年金を請求することができ、障害の状態が基準に該当しているかどうか、審査を受けることができます。

審査の結果、基準に該当すると判断されれば、障害年金を受給することができます。

では、脳出血の後遺症での障害年金の請求について、詳しくみていきましょう。

どのような状態なら障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。

脳出血による「肢体の障害」で審査されること

障害年金においては上記の等級に該当するかどうかを、「日常生活における動作」を中心に審査され、具体的には以下に該当するかどうかを判断されます。

障害の程度

障害の状態

1級

1. 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの

2. 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの

2級

1. 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの

2. 四肢に機能障害を残すもの

3級

一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの

※上肢と下肢の障害の状態が相違する場合には、障害の重い肢で障害の程度を判断し、認定されます。

  • 一上肢とは…右か左の腕
  • 一下肢とは…右か左の足
  • 四肢とは…両腕両足
  • 「用を全く廃したもの」とは…日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態をいいます。
  • 「機能に相当程度の障害を残すもの」とは…日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」をいいます。
  • 「機能障害を残すもの」とは…日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」をいいます。

具体的にどのような項目を審査されるのか、以下で確認しましょう。

「日常生活における動作」の評価項目

日常生活における動作と身体機能との関連は、厳密に区別することができませんが、おおむね次のとおりです。

 ア.手指の機能

 (ア)つまむ(新聞紙が引き抜けない程度)

 (イ)握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)

 (ウ)タオルを絞る(水をきれる程度)

 (エ)ひもを結ぶ

 イ.上肢の機能

 (ア)さじで食事をする

 (イ)顔を洗う(顔に手のひらをつける)

 (ウ)用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)

 (エ)用便の処置をする(尻のところに手をやる)

 (オ)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)

 (カ)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)

 ウ.下肢の機能

 (ア)片足で立つ

 (イ)歩く(屋内)

 (ウ)歩く(屋外)

 (エ)立ち上がる

 (オ)階段を上る

 (カ)階段を下りる

※補助用具を使わないでどの程度の状態なのかを判断されます。

肢体の機能の障害の総合的な認定について

肢体の障害については上記「日常生活における動作」だけでなく、以下も考慮され、総合的に認定されます。

  • 関節可動域
  • 筋力
  • 巧緻性
  • 速さ
  • 耐久性

なお、他動可動域による評価が適切ではないもの(例えば、末梢神経損傷を原因として関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺となっているもの)については、以下を考慮され、総合的に認定されます。

  • 筋力
  • 巧緻性
  • 速さ
  • 耐久性

他動可動域…関節の可動域について、検査者が腕や足を持って動かそうとします。それで動く範囲が可動域となります。

関節を誰かが押したり引いたりしても動かなくなる傷病なら、他動可動域で障害の状態を判断するのが適切です。

しかし、脳出血の後遺症のような、脳からの運動信号がうまく伝達しないため思うように動かせないような傷病を想像してください。

こういった傷病は誰かが関節を押したり引いたりしたらちゃんと動きます。

他動可動域のみで判断すると、「障害ではない」になります。

しかし、実際は以下のような状態です。

  • 靴下を履くだけで15分かかる(速さ)
  • うまく食べ物を口に運べない(巧緻性)
  • 歩けるけどゆっくりと10メートルだけ(速さと耐久性)

こうした方も「他動可動域が正常だから障害ではない」ではなく、違う角度から審査して障害の状態を見極める必要がある、実際の日常生活における実用性もきちんと判断材料にしましょう、という趣旨です。

障害年金をいつから請求できるか。

障害認定日とは障害の程度の認定を行うべき日をいい、脳血管疾患による障害の場合、障害認定日は以下のいずれか「早い方の日」となります。

  • 初診日から6か月経過後の症状固定日
  • 初診日から1年6か月を経過した日

本事案の場合

3か月前に脳出血で倒れたとのことですので、最短ですと「初診日から6か月経過後の症状固定日」以降に障害年金を請求することができます。

検査成績等がわかりかねますので、受給の可否までは判断いたしかねますが、上記認定基準に照らすと、1級から3級までいずれの可能性も考えられるでしょう。

身体障害者手帳について

上肢機能障がいと下肢機能障がいについて、それぞれの等級に割り当てられた指数を合算し、合計指数の値によって等級を認定します。

ここで等級の判断はいたしかねますが、身体障害者手帳によって様々なサービスを受けることができ、大きな助けになるでしょう。

お住まいの自治体へお問い合わせのうえ、手続きをご検討されてはいかがでしょうか。

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