初診日は20年以上前でカルテが残っていない場合、障害基礎年金の申請は不可能でしょうか?

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初診日は20年以上前でカルテが残っていない場合、障害基礎年金の申請は不可能でしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日: 最終更新日:

私が軽度難聴と言われたのが5歳くらいの時で、高熱で聴力が落ちたためでした。

それから大人になるまでずっと補聴器をつけていたのですが、24歳の頃から聴力が落ち、身体障害者手帳6級に認定されました。

そして現在28歳ですが、さらに聴力が落ち、身体障害者手帳2級に認定されました。

勤めていたパートは接客ができなくなったため退職しました。

障害基礎年金を申請したいのですが、初診日は5歳の時だと思うのですが、その後に転居したので、すでに20年以上前なので、カルテは残っていないかもしれません。

この場合、障害基礎年金の申請は不可能でしょうか?

では、初診日とはどういうものか確認しましょう。

初診日とは

障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。

初診日の証明は、原則として受診状況等証明書で行います。

受診状況等証明書 受診状況等証明書2

初診日を確定できないと、

  • 障害基礎年金の請求か、障害厚生年金の請求か
  • 保険料納付要件を満たしているか
  • 障害認定日はいつか

を決めることができません。

これは、どんなに現在の障害の状態が重くても、障害年金の請求手続きすべてが止まってしまうことを意味します。

それだけ、初診日の確定は障害年金の請求において重要です。

カルテが破棄されている場合

カルテがないなどの場合であっても、初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、本人が申し立てた日を初診日と認めることができる場合があります。

具体的に、次の場合には、審査の上、本人の申し立てた初診日が認められます。

  1. 初診日について第三者(隣人、友人、民生委員など)が証明する書類があり、他にも参考資料が提出された場合
  2. 初診日が一定の期間にあることを示す参考資料が提出され、保険料納付要件など一定の条件を満たしている場合

※第三者(三親等以内の親族は認められません)による確認項目は、以下の通りです。

  • 発症から初診日までの症状の経過
  • 初診日頃における日常生活上の支障度合い
  • 医療機関の受診契機
  • 医師からの療養の指示など受診時の状況
  • 初診日頃の受診状況を知り得た状況 など

本事案の場合

お薬手帳や学校の記録等があれば、初診日証明の参考資料となる可能性があります。

初診日は、請求人が参考資料等によりできる限り証明をし、保険者が認定するものとなっています。

本事案の場合、「軽度難聴と言われたのが5歳くらいの時」とのことですので、20歳前に初診日があることを証明できれば20歳前傷病の障害基礎年金の請求が可能でしょう。

20歳前傷病の障害基礎年金とは…

先天性の病気などにより初診日が20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が1級または2級に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。

では、どのような状態なら聴覚障害で障害年金を受給できるか、確認しましょう。

どのような状態なら聴覚障害で障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

障害の等級

障害の状態

1級

  • 両耳の聴力レベルが100デジベル以上のもの

2級

  • 両耳の聴力レベルが90デジベル以上のもの
  • 両耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下のもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • 両耳の平均純音聴力レベル値が70デジベル以上のもの
  • 両耳の平均純音聴力レベル値が50デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が50%以下のもの
  • 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定していないもの

障害手当金

※障害厚生年金のみ

  • 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定しているもの

20歳前傷病の障害基礎年金の場合、上記2級以上に該当すれば認定を得ることができます。

障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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