傷病手当金を受給中とのことですので、まず傷病手当金と障害年金の併給調整について確認し、次にどのような状態ならうつ病と発達障害で障害年金を受給できるかを確認しましょう。
障害厚生年金と傷病手当金の併給調整について
同一傷病について、障害厚生年金を受給している期間と傷病手当金を受給している期間が重なっている場合、傷病手当金について減額調整されます。
- 傷病手当金>障害厚生年金の場合、傷病手当金は差額分が支給されます。
- 傷病手当金<障害厚生年金の場合、傷病手当金は支給されません。
※別傷病の場合は調整されません。また障害基礎年金のみの場合も調整は行われません。
※うつ病と発達障害は、別傷病とはならず、同一傷病として扱われます。
本事案の場合
傷病手当金だけでは生活が難しいため、障害年金の請求を考えているものと拝察いたします。
傷病手当金と障害厚生年金は上記の併給調整がありますので、二重に受給ができません。
なお、調整の対象となるのは「障害厚生年金」であり、「障害基礎年金」は調整を受けず、傷病手当金、障害基礎年金ともに満額受給することができます。
障害基礎年金か障害厚生年金か、いずれの請求になるかは以下のように決まります。
障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
| 種類 |
対象となる人 |
| 障害基礎年金 |
「初診日」に国民年金に加入していた人 |
| 障害厚生年金 |
「初診日」が厚生年金保険加入中にある人 |
※「初診日」とは、「病気やけがについて初めて医師の診療を受けた日」を指します
自営業者、フリーランス、専業主婦、無職の方は、障害基礎年金の対象となります。
二重に受給をするために障害年金の請求を考えている場合は、想定から外れてしまうおそれがありますので、上記の併給調整にご注意ください。
では、どのような状態なら発達障害とうつ病で障害年金を受給できるか、みていきましょう。
どのような状態なら発達障害とうつ病で障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
発達障害とうつ病が併存している場合の認定について
発達障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定されます。
つまり、発達障害とうつ病が併存している場合、障害年金の審査では、別々に等級を出して足し合わせる(併合認定)のではなく、すべてを一つの病状としてまとめて評価されます。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。