人工関節での障害年金の申請について教えてください。

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人工関節での障害年金の申請について教えてください。

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

人工関節置換術を受けました。

病院で知り合った人に「人工関節を入れたら障害年金をもらえるよ」と言われて、申請を検討しています。

しかし、ネットで調べると、もらえなかったという人もいるようです。

最初に「もらえる」と聞いているので混乱しています。

人工関節での障害年金の申請について教えてください。

現在人工膝関節手術は年間約10万件、股関節手術は約7万件。肩関節手術は約5千件程度行われており、10年前と比べて膝や股関節で1.5〜2倍程度、肩関節では3倍以上に増加しています。弊所でも相談が多い傷病です。

引用元:日本人工関節学会「人工関節の特徴」

人工関節は、障害年金の認定の対象とされているので基準を満たせば受給できます。

障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。

種類 対象となる人
障害基礎年金 「初診日」に国民年金に加入していた人
障害厚生年金 「初診日」が厚生年金保険加入中にある人

※「初診日」とは、「病気やけがについて初めて医師の診療を受けた日」を指します

自営業者、フリーランス、専業主婦、無職の方は、障害基礎年金の対象となります。

障害の状態の前に、請求の条件を確認しましょう

障害年金を請求するためには以下の要件を満たしていることが前提となります。

このふたつの要件を満たしていれば、障害年金を請求することができ、障害の状態が基準に該当しているかどうか、審査を受けることができます。

審査の結果、基準に該当すると判断されれば、障害年金を受給することができます。

では、人工関節での障害年金の請求について、詳しくみていきましょう。

人工関節での障害年金請求について

人工関節手術は変形性関節症や関節リウマチ、あるいは外傷によって傷んで変形した関節の表面を取り除いて人工の関節に置き換えて関節の痛みを軽減する手術です。

引用元:日本人工関節学会「人工関節の特徴」

激しい運動はもちろん、人工関節の部位によってねじる動作、かがむ動作や関節部を曲げる動作等に支障が出てしまうため、障害年金の認定の対象とされています。

まずは、どのような状態なら障害年金を受給できるか、みていきましょう。

どのような状態なら障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。

障害年金の等級 障害の状態
3級
※障害厚生年金のみ
労働に著しい制限があるもの
2級 日常生活に著しい制限があるもの
1級 他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの
人工関節置換術を受けた場合

人工関節置換術を受けた場合、原則として3級と認定されます。

  • 一上(下)肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの
  • 両上(下)肢の3大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの

両足が人工関節となっても、原則として3級と認定されます。

※人工関節で障害年金2級が得られた事例はこちら

障害年金の受給額は以下の通りです。
障害等級 障害基礎年金 障害厚生年金
1級 年1,039,625円 年1,039,625円+報酬比例の年金額×1.25
2級 年831,700円 年831,700円+報酬比例の年金額
3級 報酬比例の年金額(最低保障額623,800円)

障害年金だけでは悠々自適な生活はできませんが、受給できれば、日常生活に大きな助けとなるでしょう。

このページの最後の方に弊所で手伝って受給できた事例を掲載していますので、そちらもご確認ください。

人工関節をしていても障害年金が不支給になる場合

人工関節置換術を受けたの場合、上記の通り障害の状態は原則として3級に該当します。

そのため、障害基礎年金の請求(=2級以上でなければ受給できません)では認定を得ることが難しくなっています。

「人工関節を入れたのに障害年金を受給できなかった」と弊所に相談に見える方が度々おられます。

人工関節置換術を受けたのに障害年金を受給できなかった理由は、十中八九「初診日が厚生年金加入期間ではない」というものです。

※人工関節で障害年金2級が得られた事例はこちら

ご不安な方は以下からお問い合わせください。

「初診日の証明」が何より重要!

受診状況等証明書

初診日の証明書(受診状況等証明書といいます)は、原則として、カルテに基づいて作成していただきます。カルテの保存期間は法律上5年間ですので、初診日に受診した医療機関にいかなくなってから5年以上経っている場合はカルテが破棄されていることがあります。

医療機関によっては5年より長い保存時間を定めているところもありますので、まずは連絡して確認しましょう。

初診日を確定できないと、

  • 障害基礎年金の請求か、障害厚生年金の請求か。
  • 保険料納付要件を満たしているか。
  • 障害認定日はいつか。

を決めることができません。

これは、どんなに現在の障害の状態が重くても、障害年金の請求手続きすべてが止まってしまうことを意味します。

自分ひとりでは初診日が分からない、確定できないという方はご相談ください。

初診日の確定のために探偵のようになります。

また、人工関節置換術を受けた場合は受診状況等証明書の他に、「初診日に関する調査票」も提出する必要があります。

初診日の証明については、それだけ厳格さが求められます。

初診日に関する調査票:先天性股関節疾患(臼蓋形成不全を含む)用

初診日の証明についてご不安な方は、以下からお問い合わせください。

それでは手続きの流れを確認しましょう。

障害年金の請求手続きの流れ

「障害年金を請求しよう!」と思ってから請求までの大まかな流れは以下の通りとなります。

  1. 初診日はいつだったかを確認する
  2. 保険料納付要件を満たしているかを確認する
  3. 初診日を証明する
  4. 医師に診断書を書いていただく
  5. 病歴・就労状況等申立書を作成する
  6. その他の必要な書類を添付する
  7. 年金請求書とともに揃えた書類を提出する

以下では弊事務所でサポートした人工関節の受給事例を紹介いたします。

ご参考いただき「自分ももらえるのではないか」という可能性を考えてみましょう。

人工関節での受給事例

事例1 病名:左大腿骨頭壊死症(遡及請求で認定を得られた事例)

足の痛みで受診をしてから人工関節置換術を受けるまで約5年間我慢していました。

遡及請求をご希望でしたが、障害認定日(原則として初診日から1年6月を経過した日)の時点では人工関節置換術を受けておらず、ご相談にお見えになりました。

傷病名

左大腿骨頭壊死症

障害の状態

平成30年12年、自転車から降りて足をつくと痛みが出始めた。

令和3年11月人工関節置換術施行

就労状況

正社員であった。

身体障害者手帳の等級

身体障害者手帳4級

労働能力及び日常生活能力

日常生活活動能力あり。労働能力は軽作業のみ可能。

予後

回復する見込みなし

認定が得られた障害年金の等級

障害厚生年金3級

障害年金の受給額

年額約68万円、遡及分約240万円

本事例のポイント

障害認定日(原則として初診日から1年6月を経過した日)時点では人工関節置換術は受けていなかった。

人工関節の遡及請求について

障害認定日(原則として初診日から1年6月を経過した日)から長期間経過していたとしても、障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、障害認定日時点で審査を受けることができます。

審査の結果、障害認定日の時点で障害等級に該当すると判断された場合、障害認定日にさかのぼって受給権が得られ、障害認定日から現在までの障害年金(最大5年分)をさかのぼって受給することができます。

しかしながら、人工関節での障害年金の請求では「長期間痛みを我慢していたが、我慢が出来なくなり人工関節に至る」という場合が多く、障害認定日の時点では等級に該当しない状態であるケースが多くなっています。

こうした場合、事後重症請求(これから未来に向かって障害年金をもらう請求)を行うこととなります。

ここで、人工関節置換術を受けた場合の障害認定日を確認しましょう。

人工関節置換術を受けた場合の障害認定日について

障害認定日とは、「障害の程度の認定を行うべき日」をいい、人工関節を入れた場合の障害認定日は、以下の「いずれか早い日」となります。

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 人工関節置換術を受けた日
請求サポートさせていただき、無事支給となりました。

本事案でも1年6月時点では人工関節を入れていませんでした。

しかし、障害認定日時点でも痛みがひどく、非常に不便な生活をされていました。

まだ、人工関節置換術はしていませんでしたが、さかのぼって認定を得られる可能性が考えられました。

そこで、障害認定日にはまだ人工関節は入れていませんでしたが、遡及請求に踏み切りました。

結果として、希望通り人工関節を入れていない障害認定日時点で認定を得ることができました。

諦めかけていた遡及での障害年金を受給でき、依頼者の方は大変喜んでおられました。

事例2 病名:両変形股関節症(両足に人工関節を入れ、2級の認定が得られた事例)

両足に人工関節を入れておられました。人工関節では原則として3級であるとご存じでしたが、2級の認定をご希望され、弊所にご相談にお見えになりました。

傷病名

両変形股関節症

障害の状態

平成23年6月、左足人工股関節置換術施行

平成27年12月、右足人工股関節置換術施行

就労状況

正社員、事務職

身体障害者手帳の等級

身体障害者手帳3級

労働能力及び日常生活能力

歩行困難なためADLの制限大 デスクワーク(軽作業)なら辛うじて可能

予後

インプラントの耐久性による

認定が得られた障害年金の等級

障害厚生年金2級

障害年金の受給額

年額約150万円

本事例のポイント

人工関節置換術を受けた場合、原則として障害年金3級に相当するが、2級を希望していた。

人工関節で2級がもらえる場合

人工関節置換術を受けている場合、原則として3級であり、2級を得ることは難しくなっています。

しかし、両足に人工関節のそう入置換術を行い、かつ、以下のすべてを満たすと2級に認定されます。

  • 立ち上がる、歩く、片足で立つ、階段を登る、階段を下りるなどの日常生活動作が、実用性に乏しいほど制限されていること。例えば、日常生活動作の多くが一人で全くできないか、または必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、非常に困難であること。
  • 下肢障害の主な原因および程度評価の根拠が、自覚症状としての疼痛のみによるものではなく、医学的、客観的にその障害を生ずるに妥当なものであること。
  • 下肢の障害の状態が、行動量、気候、季節などの外的要因により一時的に大きく変動するものではなく、永続性を有すること。

「2級に該当するだろうか」とお考えの方は以下からお問い合わせください。

請求サポートさせていただき、無事2級の認定となりました。

本事案では、「両足に人工関節を入れていても原則として3級」ということをご存じの上で、ご相談井お見えになりました。

詳しく聞き取りをすると、人工関節を入れていてもなお痛みが著しく、上記2級に該当する可能性が考えられました。

医師ともよくコミュニケーションが取れており、2級の認定が得られたときには医師も依頼者も一緒に喜んでおられました。

事例3 病名:右変形股関節症(幼少の頃に治療を受けていたが認定が得られた事例)

現在は人工関節を入れていますが、幼少期に右股関節脱臼により治療を受けていたことから、初診日は幼少期となり、障害基礎年金の請求、障害厚生年金3級の認定は得られないのではないかとご不安になり、弊所にご相談に見えました。

傷病名

右変形股関節症

障害の状態

幼少期に右股関節脱臼骨折により治療を受けた。

40代後半、右足の痛みにより受診。右変形性股関節症と診断を受けた。

令和5年4月右人工関節置換術施行

就労状況

トラックの運転手

身体障害者手帳の等級

身体障害者手帳4級

労働能力及び日常生活能力

軽易な労働なら可能

予後

不変

認定が得られた障害年金の等級

障害厚生年金3級

障害年金の受給額

年額約90万円

本事例のポイント

幼少の頃に股関節の治療を受けていた。

人工関節置換術を受けているが、障害基礎年金の請求となるケース

人工関節置換術を受けている場合、原則として障害年金3級に相当します。

障害年金3級は、障害厚生年金の請求(=初診日が厚生年金期間中)でなければ受給できず、障害基礎年金の請求(=2級以上でなければ受給できない)の場合は、認定を得ることが難しくなっています。

しかし、以下のような場合、障害基礎年金の請求となります。

変形性股関節症や先天性の臼蓋形成不全などで、幼少の頃に治療を受けているという方もいらっしゃいます。

  • 初診日の時点で専業主婦(第3号被保険者)だったケース
  • 初診日の時点で20歳前の年金未加入期間中だったケース
  • 変形性股関節症や先天性の臼蓋形成不全などで、幼少の頃に治療を受けているケース
  • ステロイドの投薬による副作用で大腿骨頭壊死が生じた場合、相当因果関係ありとして取り扱われるため、ステロイドの投薬開始日が国民年金加入期間中だったケース

など

ご不安な方は以下からお問い合わせください。

社会的治癒とは

社会的治癒とは、医療を受ける必要がなくなり社会復帰して、無症状で医療を受けることなく相当期間経過している場合に、前の傷病と後の傷病を分けて取り扱う考え方です。

以前に受診していたが、社会的に治癒しているため、後で受診した医療機関を初診日として主張することが社会的治癒の主張です。

今回はこの社会的治癒の主張を行うこととしました。

請求サポートさせていただき、無事支給となりました。

本事案では幼少期に右股関節脱臼骨折により治療を受けていました。

しかし、その後痛み等はなく40歳を過ぎてから右足股関節に痛みが出始め、人工関節に至りました。

幼少の頃から40歳頃までの間、痛みもなくスポーツに興じたりもしていたため、社会的治癒の主張を行い、40歳頃を初診日として請求、無事に障害厚生年金3級の認定を得ることができました。

「子供の頃に受診してた日を初診日にされて不支給にされる!」と頭を抱えていらっしゃったところに、認定の結果が得られ、大変喜んでおられました。

障害年金の審査について

障害年金の審査に、面接はありません。

すべて書類で審査されます。

そのため、書類だけで「日常生活にどのような制限を受けているのか」「働いているならどんな風に働いているのか」を審査機関に分かるように作成しなければなりません。

本当は障害年金を受給できる状態なのに、書類が不十分だからといって不支給になるのは残念なことです。

障害の状態の審査には、主に「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」が使用されます。

診断書について

診断書:肢体の障害用 診断書:肢体の障害用2

障害年金を請求するための診断書は、治療のための医学的な診断書ではなく、生活に必要な所得保障のための社会医学的な診断書です。

そのため、病気やけがなどによって日常生活にどれくらい影響を及ぼしているかがわかるように作成いただくことが大切です。

自分一人でお医者様に伝えることが難しい場合は、お医者様に伝えるべきポイントを整理するようサポート致しますのでお問い合わせください。

病歴・就労状況等申立書について

病歴・就労状況等申立書 病歴・就労状況等申立書2

これは、「発病から現在までの病状・治療の流れ」「日常生活の様子」を記述し、あなたの症状や生活状況が、障害年金の基準を満たすことを申し立てるものです。

適切な「病歴・就労状況等申立書」を作るために必要なことは以下の2点です。

  1. 自分自身の状況を客観的に把握すること
  2. 把握した内容を、審査機関に伝わるようにわかりやすく記述すること

ただでさえ障害を抱えて大変な状況なのに、時間と精神的・体力的な負担がかかる作業になるおそれがあります。

私にご相談いただければ、代筆いたします。

障害年金を受給するために

障害年金の申請は、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

「事務手数料の2万円を支払うのが惜しくて、とりあえず自分でやってみたけど不支給だった。なんとかしてください」というご相談をいただくケースがあります。

当然その時点からできる限りのサポートをさせていただくのですが、事後重症請求の方の場合、1か月請求が遅くなれば、障害基礎年金2級なら毎月約6万5千円ずつ捨てていくことになります。

最初にかかる2万円の事務手数料を惜しんだばかりに、障害年金の受け取りが数か月遅くなっては本末転倒です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。

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