67歳で、老齢基礎年金は受給していますが、障害基礎年金ももらうことはできるでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は60歳の時に事故で左足の大腿骨骨頭を骨折しました。
当時はすでに会社を退職し、アルバイトのようなことをしておりましたが、徐々に骨頭壊死がひどくなり、アルバイトも辞めざるを得なくなりました。
そして64歳の時に人工股関節の手術をしました。
現在67歳で、老齢基礎年金は受給していますが、障害基礎年金ももらうことはできるでしょうか?
障害年金は原則として、65歳の誕生日の2日前までに請求しなければなりません。
65歳以降でも請求できる場合は以下に限られます。
65歳以降でも障害年金を請求できる場合
- 初診日が、65歳の2日前までにあり、障害認定日の障害状態が障害等級に該当している場合
- 前発傷病と後発傷病を併せて、65歳前にはじめて2級となった場合
- 初診日において国民年金の任意加入者であった場合
- 初診日において厚生年金加入中であった場合
本事案の場合1
本事案の場合、初診日が60歳の時の事故とのことですので、上記1に該当し、障害認定日の障害状態が障害等級に該当していると認定されれば受給権を得ることができます。
障害認定日とは
障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、以下のいずれか早い日となります。
- 「初診日」から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
「当時すでに会社を退職し、アルバイトのようなことをしていた」とのことですので、初診日時点で60歳以上で国民年金未加入であったと拝察いたします。
この場合、障害基礎年金の請求となり、障害認定日時点で2級の状態に該当すると判断されれば、障害認定日時点にさかのぼって障害基礎年金の受給権が発生します。
では、障害年金の一下肢の機能障害の認定基準を確認しましょう。
障害年金の一下肢の機能障害の認定基準
障害の等級
障害の状態
2級
一下肢の用を全く廃したもの
たとえば、一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
3級
※障害厚生年金のみ
- 一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
- 一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの…たとえば、一下肢の3大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの
- 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの
障害手当金
※障害厚生年金のみ
- 一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
- 一下肢に機能障害を残すもの…たとえば、一下肢の3大関節中1関節の筋力が半減しているもの
※関節の用を廃したもの…関節の他動可動域が健側の他動可動域の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの
※関節に著しい機能障害を残すもの…関節の他動可動域が健側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの
本事案の場合2
お問い合わせ内容からは、障害認定日の障害の状態がわかりかねますが、上記を踏まえ、さかのぼって請求するかについてご検討されてはいかがでしょうか。
なお、老齢基礎年金と障害基礎年金は、併給できません。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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