障害年金には永久認定と有期認定があります。
以下でそれぞれ確認していきましょう。
有期認定とは
障害の状態が変わる可能性があると判断された場合に、受給期間を1年~5年の範囲で区切られ、定期的に更新手続き(障害状態確認届の提出)により再度審査、再認定が行われます。
ほとんどの方が、この有期認定となります。
永久認定とは
手足の切断や人工関節の挿入など、今後症状が回復しないと判断された場合に適用され、更新手続き(障害状態確認届の提出)が不要となります。
本事案の場合
「ADHD(注意欠如多動症)では、障害基礎年金が半永久的にもらえる」とは限りません。
障害年金は、多くの場合1~5年の有期認定となっています。
切断による障害等、今後障害の状態が変化する見込みがないものについては、永久認定がなされる場合がありますが、精神疾患や内部疾患など、服薬などによって状態が変わる可能性が考えられる傷病については、原則として永久認定はなされません。
ADHD(注意欠如多動症)などの発達障害についても、多くの場合、永久認定とはならず1~5年の有期認定となります。
ADHD(注意欠如多動症)は、脳機能の障害であって完治するものではない傷病ですが、服薬やカウンセリングなどによって状態が変化する可能性があります。
カウンセリングや周囲の環境によって、日常生活に制限がなくなり、従前等級に該当しないと判断されれば支給停止になります。
一方、就労していたとしても、障害の程度が従前等級に該当すると判断されれば、障害年金の受給を継続することができます。
では、どのような状態ならADHD(注意欠如多動症)で障害基礎年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態ならADHD(注意欠如多動症)で障害基礎年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
障害が重い順に、1級、2級となります。
発達障害の認定にあたって
発達障害については、社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定が行われます。
1級、2級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
精神障害で就労している場合の障害年金の取扱いについて確認しましょう。
精神障害で就労している場合の障害年金の取扱い
就労支援施設や小規模作業所などに参加する方に限らず、雇用契約により一般就労をしている方であっても、援助や配慮のもとで労働に従事しています。
したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している方については、
- 療養状況…通院の状況や在宅での療養の状況等
- 仕事の種類、内容…その仕事を一般の人と同じ条件でこなせているか、病気のために特別な配慮や制限が必要な状態か
- 就労状況…出勤状況への影響はないか
- 仕事場で受けている援助の内容…職場が病気に合わせて、どれだけ手加減やサポートをしてくれているか
- 他の従業員との意思疎通の状況…臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られないか
等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
就労の一事をもって、受給の可否が決められるものではありません。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。