父は現在79歳で、人工透析を行っています。障害基礎年金を遡求請求するのは難しいでしょうか?

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父は現在79歳で、人工透析を行っています。障害基礎年金を遡求請求するのは難しいでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私の父は現在79歳で、糖尿病性腎症から人工透析を行っています。

父は障害基礎年金を知らず、今まで生活保護で暮らしていました。

障害基礎年金のことを調べると、遡及請求ができることを知りました。

糖尿病の初診日は、父が54歳の時で、カルテが残っているとのことでした。

初診日から1年6ヶ月後の障害の状況は、今よりまだ軽いものでしたが、

自営の運送業ができなくなり、その頃から生活保護だったと思います。

65歳になる前にはすでに血糖値のコントロールはできていませんでした。

初診日2ヶ月前から1年間未納はありません。

この状態で障害基礎年金を遡求請求するのは難しいでしょうか?

本回答は2019年1月現在のものです。

 

ご質問内容から、障害基礎年金を遡及請求するのは、

難しいことが考えられます。

 

障害年金は原則として、65歳の誕生日の2日前までに申請しなければなりません。

65歳以降でも申請できる場合は以下に限られます。

65歳以降でも障害年金を申請できる場合

  1. 初診日が、65歳の2日前までにあり、障害認定日の障害状態が障害等級に該当している場合
  2. 前発傷病と後発傷病を併せて、65歳前にはじめて2級となった場合
  3. 初診日において国民年金の任意加入者であった場合
  4. 初診日において厚生年金加入中であった場合

 

ご質問内容から、上記1に該当することが考えられ、

障害年金の請求をするためには、遡及請求をしなければなりません。

 

遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、

知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、

遡及請求を行うことができます。

 

障害認定日とは

障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  1. 初診日から起算して1年6月を経過した日
  2. 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

初診日とは

初診日とは、障害の原因となった傷病について、

初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

初診日のカルテが残っているとのことですので、

初診日が特定でき、その時点の保険料納付要件を満たし、

障害認定日の時点の状態が認定基準の該当している場合、

遡って支給されます。

 

保険料納付要件とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと

※20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。

 

糖尿病の認定基準は、以下の通りです。

糖尿病の認定基準

以下のすべてを満たすものについて、3級に認定されます。

  • 90日以上のインスリン治療を行っている
  • Cペプチド値、重症低血糖、糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群のいずれかが一定の程度
  • 日常生活の制限が一定の程度

糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は、

腎疾患による障害の認定基準により認定されます。

 

3級は厚生年金にしかない等級ですので、初診日の時点で厚生年金に加入し、

障害厚生年金の請求であれば認定が得られる可能性が考えられますが、

初診日の時点で自営業で、国民年金に加入していた場合は、

障害基礎年金の請求となるため、3級相当では支給されません。

今より軽いものだったとのことですので、認定を得ることは難しい可能性が考えられます。

 

また、年金を受け取る権利は、権利が発生してから5年を経過すると時効消滅します。

そのため、遡及請求が認められたとしても、

実際に支給を受けることが出来るのは、時効消滅していない直近の5年分となります。

 

お父さまの場合、現在79歳とのことですので、

74歳の時点で老齢基礎年金を受給している場合は、

障害基礎年金と老齢基礎年金のどちらか有利な方を選択することとなり、

差額分が支給されることになります。

 

また、老齢基礎年金ではなく生活保護を受けている場合は、

生活保護を返還することになります。

 

生活保護と障害年金の関係

生活保護と障害年金の両方の受給権を得られた場合、

障害年金は満額支給され、生活保護費の方が調整を受けることとなります。

生活保護と障害年金は以下のような関係になります。

  • 最低生活費>障害年金の場合、障害年金は満額、最低生活費は障害年金との差額分が支給されます。
  • 最低生活費<障害年金の場合、障害年金は満額、最低生活費は支給されません。

 

上記のように、たとえ遡及請求が認められたとしても、

5年以上前から老齢基礎年金もしくは生活保護を受けているのであれば、

遡及請求をするメリットはあまり感じられないかもしれません。

 

◎障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

当サイトでは1分で障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。

◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

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煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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