障害認定日の診断書のいくつかの項目に空欄があっても、障害年金の申請は可能なのでしょうか?

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障害認定日の診断書のいくつかの項目に空欄があっても、障害年金の申請は可能なのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日: 最終更新日:

私は2年前に脳幹梗塞を発症し、片半身麻痺となりました。

障害認定日請求をしたいのですが、初診日から1年半後の時は、軽い問診や血液検査等しかしていない状態です。

身体の測定はしておらず主治医の先生も当時と違う先生です。

現在の症状での診断書は問題はないと思いますが、認定日の診断書になると書けないとおっしゃるかもしれません。

 障害認定日の診断書のいくつかの項目に空欄があっても、障害年金の申請は可能なのでしょうか?

遡及請求とはどういったものか確認することからはじめましょう。

遡及請求とは

障害認定日から長期間経過していたとしても、障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、障害認定日時点で審査を受けることができます。

審査の結果、障害認定日の時点で障害等級に該当すると判断された場合、障害認定日にさかのぼって受給権が得られ、障害認定日から現在までの障害年金(最大5年分)をさかのぼって受給することができます。

では、脳血管疾患の障害認定日を確認しましょう。

脳血管疾患の障害認定日

脳血管疾患による障害の場合、障害認定日は以下のいずれか早い方の日となります。

  • 初診日から6か月経過後の症状固定日
  • 初診日から1年6か月を経過した日

本事案の場合

診断書の空欄は「問題がない」ものと取り扱われます。

傷病の特性上、影響が出ない箇所については空欄でも問題ありません。

例えば、下肢の障害の場合に、上肢の検査成績欄が空欄でも問題ないでしょう。

しかし、下肢の障害であるにも関わらず、下肢の検査成績が空欄となると認定を得ることは難しいでしょう。

本事案の場合、「身体の測定はしておらず」とのことですので、筋力や関節可動域の検査をしていないのでしょう。

本欄が空欄の場合、問題がないものと取り扱われ、認定を得ることができないでしょう。

ただし、上記の通り障害認定日は初診日から1年6月を経過した日とは限りません。

本事案の場合、初診日から6か月経過後、1年6か月経過日よりも前に症状が固定となっている場合は、症状固定日が障害認定日になります。

症状固定日時点で身体の測定をしている場合は、診断書の必要な項目を埋めることができるでしょう。

では、どのような状態なら脳幹梗塞で障害年金を受給できるか、確認しましょう。

どのような状態なら脳幹梗塞で障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

さらに、障害厚生年金は、初診日から5年以内にこれ以上は医療の効果が期待できない状態になった(傷病が回復して元気な状態という意味ではありません)ときに一時金で支給される障害手当金があります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。

障害の程度

障害の状態

1級

1. 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの

2. 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの

2級

1. 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの

2. 四肢に機能障害を残すもの

3級

一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの

※上肢と下肢の障害の状態が相違する場合には、障害の重い肢で障害の程度を判断し、認定されます。

  • 一上肢とは…右か左の腕
  • 一下肢とは…右か左の足
  • 四肢とは…両腕両足
  • 「用を全く廃したもの」とは…日常生活における動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態をいいます。
  • 「機能に相当程度の障害を残すもの」とは…日常生活における動作の多くが「一人で全くできない場合」又は日常生活における動作のほとんどが「一人でできるが非常に不自由な場合」をいいます。
  • 「機能障害を残すもの」とは…日常生活における動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」をいいます。

具体的にどのような項目を審査されるのか、以下で確認しましょう。

「日常生活における動作」の評価項目

日常生活における動作と身体機能との関連は、厳密に区別することができませんが、おおむね次のとおりです。

 ア.手指の機能

 (ア)つまむ(新聞紙が引き抜けない程度)

 (イ)握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)

 (ウ)タオルを絞る(水をきれる程度)

 (エ)ひもを結ぶ

 イ.上肢の機能

 (ア)さじで食事をする

 (イ)顔を洗う(顔に手のひらをつける)

 (ウ)用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)

 (エ)用便の処置をする(尻のところに手をやる)

 (オ)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)

 (カ)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)

 ウ.下肢の機能

 (ア)片足で立つ

 (イ)歩く(屋内)

 (ウ)歩く(屋外)

 (エ)立ち上がる

 (オ)階段を上る

 (カ)階段を下りる

※補助用具を使わないでどの程度の状態なのかを判断されます。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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