反復性うつ病性です。「一般企業での就労は困難」と書かれましたが障害年金は何級になりますか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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反復性うつ病性障害です。
障害年金の診断書を取得しました。
「日常生活は常に両親の指導監督が必要、一般企業での就労は困難」と書かれていますが、これは何級になりますか。
診断書裏面の「現症時の日常生活活動能力及び労働能力」欄の記載内容から等級の判断を求めているものと拝察いたします。
では、どのような状態なら反復性うつ病性障害で障害年金を受給できるかを確認し、審査の際に考慮されることをみていきましょう。
どのような状態なら反復性うつ病性障害で障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級▼障害厚生年金
1級、2級、3級障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
障害年金の等級 障害の状態 3級
※障害厚生年金のみ労働に著しい制限があるもの 2級 日常生活に著しい制限があるもの 1級 他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの うつ病の障害の状態の審査について
障害年金の診断書では、うつ病の症状について以下の項目で表します。
- 思考・運動制止…考えがまとまらない(思考制止)、行動に移せない(運動制止)といった状態
- 刺激性、興奮…些細な刺激に過剰に反応してイライラしたり、怒りっぽくなったり、感情が不安定になる状態
- 憂うつ気分…気分が深く沈み込み、憂鬱で悲しい気持ちが継続する状態
- 自殺企図…首つり、リストカット、大量服薬など様々な手段により、実際に自殺を企てること
- 希死念慮…「死にたい」、「楽になりたい」、「消えたい」という思い
- その他…上記5つの症状に当てはまらない、独自の症状や状態
具体的にどのような項目を審査されるのか、以下で確認しましょう。
「日常生活の状況」は以下の7項目について評価されます。
(1)適切な食事
配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど。(2)身辺の清潔保持
洗面、洗髪、入浴などの身体の衛生保持や着替えなどができる。また、自室の清掃や片付けができるなど(3)金銭管理と買い物
金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど。(4)通院と服薬
規則的に通院や服薬を行い、病状などを主治医に伝えることができるなど。(5)他人との意思伝達及び対人関係
他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど。(6)身辺の安全保持及び危機対応
事故などの危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となったときに他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応できるなど。(7)社会性
銀行での金銭の出し入れや公共施設などの利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど。また、上記7項目を含めて「日常生活能力の程度」を以下のいずれかで評価されます。
1. 精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる。
2. 精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である。
(たとえば、日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難を生じることがある。社会行動や自発的な行動が適切に出来ないこともある。金銭管理はおおむねできる場合など。)3.精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。
(たとえば、習慣化した外出はできるが、家事をこなすために助言や指導を必要とする。社会的な対人交流は乏しく、自発的な行動に困難がある。金銭管理が困難な場合など。)4.精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。
(たとえば、著しく適正を欠く行動が見受けられる。自発的な発言が少ない、あっても発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。金銭管理ができない場合など。)5.精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。
(たとえば、家庭内生活においても、食事や身のまわりのことを自発的にすることができない。また、在宅の場合に通院等の外出には、付き添いが必要な場合など。)考慮する項目
考慮する要素
具体的な内容例
現在の病状または状態像
現在の症状だけでなく、病相期間、頻度、発病時からの状況、最近1年程度の症状の変動状況など、及びそれによる日常生活活動等の状態や予後の見通し。
適切な治療を行っても症状が改善せずに、重篤なそうやうつの症状が長期間持続したり、頻繁に繰り返している場合は、1級または2級の可能性を検討されます。
療養状況
・通院の状況…頻度、治療内容、服薬状況など
・入院時の状況…入院期間、院内での病状の経過、入院の理由など
・在宅での療養状況
・病棟内で、本人の安全確保などのために、常時個別の援助が継続して必要な場合は、1級の可能性を検討されます。
・在宅で、家族や重度訪問介護等から常時援助を受けて療養している場合は、1級または2級の可能性を検討されます。
生活環境
・家族等の日常生活上の援助や福祉サービスの有無を考慮されます。
・入所施設やグループホーム、日常生活上の援助を行える家族との同居など、支援が常態化した環境下では日常生活が安定している場合でも、単身で生活するとしたときに必要となる支援の状況を考慮さます。
・独居の場合、その理由や独居になった時期を考慮されます。
・独居であっても日常的に家族等の援助や福祉サービスを受けることによって生活できている場合(現に家族等の援助や福祉サービスを受けていなくても、その必要がある状態の場合も含む)は、それらの支援の状況(または必要)を踏まえて、2級の可能性を検討されます。
就労状況
・労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している者については、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況などを十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
・援助や配慮が常態化した環境下では安定した就労ができている場合でも、その援助や配慮がない場合に予想される状態を考慮されます。
・相当程度の援助を受けて就労している場合は、それを考慮されます。
・就労の影響により就労以外の場面での日常生活能力が著しく低下していることが客観的に確認できる場合は、就労の場面及び就労以外の場面の両方の状況を考慮されます。
・一般企業(障害者雇用制度による就労を除く)での就労の場合は、月収の状況だけでなく、就労の実態を総合的にみて判断されます。
・安定した就労ができているか考慮されます。1年を超えて就労を継続できていたとしても、その間における就労の頻度や就労を継続するために受けている援助や配慮の状況も踏まえ、就労の実態が不安定な場合は、それを考慮されます。
・発病後も継続雇用されている場合は、従前の就労状況を参照しつつ、現在の仕事の内容や仕事場での援助の有無などの状況を考慮されます。
・精神障害による出勤状況への影響(頻回の欠席・早退・遅刻など)を考慮されます。
・仕事場での臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られる場合は、それを考慮されます。
・就労系障害福祉サービス(就労継続支援A型、就労継続支援B型)及び障害者雇用制度による就労については、1級または2級の可能性を検討されます。就労移行支援についても同様。
・障害者雇用制度を利用しない一般企業や自営・家業等で就労している場合でも、就労系障害福祉サービスや障害者雇用制度における支援と同程度の援助を受けて就労している場合は、2級の可能性を検討されます。
その他
・「日常生活能力の程度」と「日常生活のる良くの判定」に齟齬があれば、それを考慮されます。
・「日常生活能力の判定」の平均が低い場合で買っても、各障害の特性に応じて特定の項目に著しい偏りがあり、日常生活に大きな支障が生じていると考えられる場合は、その状況を考慮されます。
・依存症については、精神病性障害を示さない急性中毒の場合及び明らかな身体依存が見られるか否かを考慮されます。
本事案の場合
精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定されます。
診断書裏面の「現症時の日常生活活動能力及び労働能力」欄の記載のみで受給の可否、等級が決まるものではなく、診断書、病歴・就労状況等申立書もあわせて総合的に認定が行われます。
診断書裏面の「現症時の日常生活活動能力及び労働能力」欄の記載のみでは等級の判断はいたしかねますが、一般的に障害年金2級は、「日常生活が著しい制限を受けるもの、労働により収入を得ることができない程度」とされています。
本事案の場合、「日常生活は常に両親の指導監督が必要、一般企業での就労は困難」とのことですので、障害年金2級に該当する可能性も考えられるでしょう。
障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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