本回答は2021年2月現在のものです。
「大動脈解離により障害者手帳4級を持っている」というだけでは障害年金はもらえません。
まず、大動脈疾患の障害年金の認定基準を確認しましょう。
大動脈疾患の障害年金
次のいずれかを満たすものは、原則として3級と認定されます。
- 胸部大動脈解離(Stanford分類A型・B型)や胸部大動脈瘤により、人工血管を挿入し、かつ、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの、または軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
- 胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤(胸腹部大動脈瘤も含む)に、難治性の高血圧を合併したもの
※大動脈疾患に関連した合併症(周辺臓器への圧迫症状など)の程度や手術の後遺症によっては、さらに上位等級に認定する。
※難治性高血圧とは、塩分制限などの生活習慣の修正を行った上で、適切な薬剤3薬以上の降圧薬を適切な要領で継続投与しても、なお、収縮期血圧が140mmHg以上又は拡張期血圧が90mmHg以上のもの。
ご質問者様の場合、今後人工血管を挿入し、かつ、労働に制限を受ける状態になった場合や、難治性の高血圧を合併した場合は、3級に認定されます。
ただし、3級は厚生年金にしかない等級です。
障害厚生年金の請求であれば認定が得られますが、障害基礎年金の請求では認定を得ることはできません。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、初診日(初めて病院を受診した日)に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について
- 障害基礎年金…1級および2級
- 障害厚生年金…1級、2級および3級
※症状の重さによって等級が分けられています。
※3級が最も症状が軽く、2級、1級になるにつれて症状が重く、また受給額も多くなります。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
例えば、今まで通院等がなかった方が、突然の胸痛のため救急搬送され、大動脈解離により人工血管を挿入したケースでは、救急搬送された日が初診日になります。
この時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求になるため、3級の受給が可能となります。
このように障害年金を受けるためには、初診日や障害の状態について確認しなければなりません。
また、保険料納付要件も満たさなければなりません。
保険料納付要件とは
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
これらについて確認し、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。
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