脊髄小脳変性症ですが症状は軽度なので、障害年金を申請しても受給することは難しいでしょうか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は1年前から歩行の際にふらつくようになり、最初パーキンソン病を疑ったのですが、先月大学病院で検査を受けたところ、脊髄小脳変性症と診断されました。
まだ症状は軽度ですが、パートの仕事もきついため退職しました。
しかし医療費や交通費もかかるのに収入が減ってしまい、先行きが不安です。
今の状態で障害年金を申請しても受給することは難しいでしょうか。
脊髄小脳変性症の主な症状は、起立や歩行がふらつく、手がうまく使えないなどと言われています。
これらの体幹の機能障害がある場合は、次の認定基準によって審査されますので、障害の状態が当てはまる場合は受給が可能でしょう。
体幹の機能の障害の認定基準
【1級】
- 体幹の機能に座っていることができない程度の障害を有するもの。具体的には、腰かけ、正座、あぐら、横座りのいずれもができないもの
- 体幹の機能に立ち上がることができない程度の障害を有するもの。具体的には、臥位又は座位から自力のみで立ち上がれず、他人、柱、杖、その他の器物の介護または補助によりはじめて立ち上がることができる程度のもの
【2級】
- 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの。具体的には、室内においては、杖、松葉杖、その他の補助用具を必要とせず、起立移動が可能であるが、野外ではこれらの補助用具の助けを借りる必要がある程度のもの
ご質問者様の場合、まだ症状は軽度とのことですので、現時点で受給することは難しいかもしれませんが、今後状態が進行し、障害の状態が上記の認定基準に当てはまる程度となった場合は、申請についてご検討されてはいかがでしょうか。
なお、ご質問者様の場合、まだ障害認定日が到来していない可能性が考えられます。
障害認定日とは
障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、
- 初診日から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
のいずれか早い日となります。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
- 先天性心疾患、網膜色素変性症などは、具体的な症状が出現し、初めて診療を受けた日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
障害年金は障害認定日が到来すれば手続きが可能です。
ご質問者様の場合、初診日が1年前であれば、障害認定日は半年後になります。
(本回答は2022年9月現在のものです。)
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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