老齢年金の受給権がなければ、障害年金は受給できないのでしょうか?

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老齢年金の受給権がなければ、障害年金は受給できないのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私の兄は10年以上前からうつ病や統合失調症を繰り返しています。

もうすぐ60歳ですが、若いころは海外にいる期間が長かったため、

国民年金を払っておらず、おそらく老齢年金の受給権はありません。

兄は独り身ですので、施設に入ってもらいたいのですが、お金がありません。

そこで障害年金が受給できれば、少しでも施設代に充てることができます。

老齢年金の受給権がなければ、障害年金は受給できないのでしょうか?

本回答は2017年9月時点のものです。

 

老齢年金の受給権がなければ、障害年金は受給できない、

ということはありません。

 

障害年金の保険料納付要件は、以下の通りです。

「保険料納付要件」とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと

※20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。

 

障害年金の請求には、上記の要件以外に、

以下の要件を満たす必要があります。

 

「初診日要件」とは

障害の原因となった病気やケガを医者か歯科医師に診てもらった日は、

国民年金と厚生年金のどちらに加入していたか、

その加入していた制度によって、もらえる年金の種類が決まります。

 

「障害認定日要件」とは

障害認定日において、一定以上の障害状態にあるかどうかで判断されます。

※障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

障害認定日請求ができない場合は、事後重症請求となります。

事後重症請求とは

傷病により障害の状態にあるものが、障害認定日において

障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、

その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、

65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。

これを事後重症請求といいます。

 

統合失調症の認定について

統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、

また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。

したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、

発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。

 

統合失調症の認定基準

  • 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
  • 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの 
  • 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの

 

上記の要件を満たしているのであれば、

障害年金の申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

なお、これまでは老齢年金を受け取るためには、

保険料納付済期間と国民年金の保険料免除期間などを合算した資格期間が

原則として25年以上必要でした。

平成29年8月1日からは、

資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりました。

 

老齢年金と障害年金の両方の受給資格がある場合、

原則としては、どちらかを選択しますが、

65歳以降は障害基礎年金と老齢厚生年金の併給が可能となるため、

老齢基礎年金との組み合わせより受給額が増える場合があります。

 

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ

障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の受給可能な組み合わせは、

  • 障害基礎年金+障害厚生年金
  • 老齢基礎年金+老齢厚生年金
  • 障害基礎年金+老齢厚生年金

の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。

また、途中で選択替えをすることも可能です。

 

お兄さまが老齢年金を受給できるかについては、

お近くの年金事務所でご確認ください。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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