人工関節でも障害厚生年金3級にならないケースはありますか?

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人工関節でも障害厚生年金3級にならないケースはありますか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日: 最終更新日:

私は45歳の時に初めて整形外科を受診し、変形性股関節症と診断されました。

現在50歳で、先月人工股関節置換術を行いました。

インターネットを調べていると、人工関節を入れていれば必ず障害厚生年金3級になるという回答がほとんどですが、そうなのでしょうか?

私は現在も5年前も厚生年金加入なので、おそらく3級になると思うのですが、人工関節でも障害厚生年金3級にならないケースはありますか?あるとすればどのようなケースでしょうか。

では、人工関節置換術を受けた場合の障害年金の取扱いを確認しましょう。

人工関節置換術を受けた場合

以下の場合は、3 級と認定されます。

  • 一上肢の 3 大関節中 1 関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの
  • 両上肢の 3 大関節中 1 関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したもの

ただし、そう入置換してもなお、一上肢については「一上肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両上肢については「両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、さらに上位等級に認定されます。

本事案の場合

上記の通り、人工関節置換術を受けている場合は原則として3級と認定されます。

しかしながら、人工関節置換術を受けているが、障害厚生年金3級を受給できないというケースは存在します。

以下で整理しましょう。

初診日が不明確な場合

初診日の証明は、原則として受診状況等証明書で行います。

受診状況等証明書 受診状況等証明書2

初診日を確定できないと、

  • 障害基礎年金の請求か、障害厚生年金の請求か
  • 保険料納付要件を満たしているか
  • 障害認定日はいつか

を決めることができません。

これは、どんなに現在の障害の状態が重くても、障害年金の請求手続きすべてが止まってしまうことを意味します。

それだけ、初診日の確定は障害年金の請求において重要です。

障害厚生年金を受給するためには、初診日時点で厚生年金に加入していなければなりません。

初診日時点で厚生年金被保険者であることを証明できない場合、障害厚生年金を受給できません。

初診日が厚生年金被保険者ではない場合

想定していた初診日よりも前に別の疾患でステロイド治療を行っていた場合は、相当因果関係があると判断され、ステロイド治療を行った傷病についての初診日が本請求の初診日となり、当該初診日は国民年金被保険者であったケース。

また、先天性変形性股関節症などで幼少の頃に治療を受けていたため、初診日が幼少の頃となり、20歳前傷病の障害基礎年金の請求となるケース。

こうした場合、障害基礎年金の請求となり、障害厚生年金3級の認定を得ることはできません。

保険料納付要件を満たすことができない場合

障害年金は、以下の保険料納付要件を満たしていなければ、請求することができません。

保険料納付要件とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。

上記のようなケースでは、人工関節置換術を受けていたとしても、障害厚生年金3級を受給できません。

上記ご参考のうえ、障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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