働くのをやめて障害年金をもらった方がいいですよね?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私はうつ病と発達障害があり、B型作業所に通所しています。
A型に変わりたいと思っているのですが、障害年金の請求も考えていて、
働いていると障害年金はもらえないと聞いたので、
だったらいっそのことB型作業所もやめた方がいいのではと思っています。
働くのをやめて障害年金をもらった方がいいですよね?
本回答は2020年2月現在のものです。
働いていると障害年金はもらえない、ということはありません。
あくまでも、障害の状態について審査を受け、等級が決定するものですので、
働きながら障害年金を受給されている方もおられます。
うつ病と発達障害の認定基準は、以下の通りです。
それぞれの諸症状を総合的に判断して認定されます。
うつ病の認定基準
- 1級…高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
- 2級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働に制限を受けるもの
発達障害の認定について
発達障害については、
たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により
対人関係や意思疎通を円滑に行うことが出来ないために
日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をされます。
発達障害の認定基準
【1級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が欠如している
- 著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
【2級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が乏しい
- 不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの
【3級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が不十分
- 社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの
また、精神障害で働いている方の日常生活能力については、次のように判断されます。
精神障害で就労している場合の日常生活能力の判断について
精神障害で就労している場合、
労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものととらえず、
その療養状況を考慮するとともに、
仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、
他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
このように、障害があることを周りにも理解していただき、
仕事内容や勤務状況を配慮していただきながら勤務している場合は、
働きながらでも障害年金が支給されることがあります。
しかし、特に配慮やサポートもなく、他の従業員と同等に仕事ができる場合は、
障害年金の認定は得られないことがあります。
働くのをやめて障害年金をもらった方がいいかについては、
それぞれの考え方によるため、一概にはお答えいたしかねますが、
障害年金の申請の際に働いている場合は、
職場で受けている配慮やサポートについてしっかり記載しましょう。
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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