身体障害者手帳6級の場合、障害年金はもらえないと聞いたんですが、やっぱり無理ですか?

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身体障害者手帳6級の場合、障害年金はもらえないと聞いたんですが、やっぱり無理ですか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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身体障害者手帳6級です。

障害は10歳になる前からです。

身体障害者手帳6級の場合、障害年金はもらえないと聞いたんですが、やっぱり無理ですか?

まず、身体障害者手帳と障害年金の関係について整理しましょう。

身体障害者手帳と障害年金の等級について

身体障害者手帳と障害年金は、根拠法、認定基準、審査機関の異なる全く別の制度です。

両等級は対応しておりません。

ただし、身体障害者手帳の等級から障害の状態を推測し、障害年金の等級に該当する可能性を検討することは可能です。

本事案の場合、どのような障害をお持ちであるか分かりかねますが、身体障害者手帳6級には、視覚障害、聴覚障害もしくは肢体不自由があります。

各障害の程度は、以下の通りです。

身体障害者手帳6級の状態

【視覚障害】

  • 一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの

【聴覚障害】

  • 両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
  • 一側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの

【上肢不自由】

  • 一上肢のおや指の機能の著しい障害
  • ひとさし指を含めて一上肢の二指を欠くもの
  • ひとさし指を含めて一上肢の二指の機能を全廃したもの

【下肢不自由】

  • 一下肢をリスフラン関節以上で欠くもの
  • 一下肢の足関節の機能の著しい障害

【肢体不自由(乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害)】

  • 上肢機能…不随意運動・失調等により上肢の機能の劣るもの
  • 移動機能…不随意運動・失調等により移動機能の劣るもの

次に、上記障害についての障害年金の認定基準を確認しましょう。

障害年金の視力障害の認定基準

障害の等級

障害の状態

1級

  • 両眼の視力がそれぞれ 0.03 以下のもの
  • 一眼の視力が 0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの

2級

  • 両眼の視力がそれぞれ 0.07 以下のもの
  • 一眼の視力が 0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • 両眼の視力がそれぞれ 0.1 以下に減じたもの
  • 障害手当金の程度であり症状固定していないもの

障害手当金

※障害厚生年金のみ

  • 両眼の視力がそれぞれ 0.6 以下に減じたもの
  • 一眼の視力が 0.1 以下に減じたもの

障害年金の聴覚障害の認定基準

障害の等級

障害の状態

1級

  • 両耳の聴力レベルが100デジベル以上のもの

2級

  • 両耳の聴力レベルが90デジベル以上のもの
  • 両耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下のもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • 両耳の平均純音聴力レベル値が70デジベル以上のもの
  • 両耳の平均純音聴力レベル値が50デジベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が50%以下のもの
  • 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定していないもの

障害手当金

※障害厚生年金のみ

  • 一耳の平均純音聴力レベル値が80デジベル以上で、かつ、症状が固定しているもの

障害年金の一上肢の指の機能障害の認定基準

障害の等級

障害の状態

2級

  • 一上肢のすべての指の用を全く廃したもの
  • 一上肢のすべての指について基節骨の基部から欠き、その有効長が0のもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • おや指及びひとさし指を併せ一上肢の4指の用を廃したもの
  • おや指とひとさし指をどちらとも失ったもの
  • 一上肢の3本以上の指(おや指を含む)を失ったもの
  • 一上肢の3本以上の指(ひとさし指を含む)を失ったもの

障害手当金

※障害厚生年金のみ

  • 一上肢の2指以上を失ったもの
  • 一上肢のひとさし指を失ったもの
  • 一上肢の2指以上の用を廃したもの
  • ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの
  • 一上肢のおや指の用を廃したもの

障害年金の一下肢の欠損・機能障害の認定基準

障害の等級

障害の状態

2級

  • 一下肢を足関節(ショパール関節)以上で欠くもの
  • 一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • 一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
  • 一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの、例えば、起床から就寝まで固定装具を必要とする程度の動揺関節をいう

障害年金の肢体の障害の認定基準

障害の程度

障害の状態

1級

  • 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
  • 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの

2級

  • 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
  • 四肢に機能障害を残すもの

3級

一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの

本事案の場合1

本事案の場合、「障害は10歳になる前から」とのことですので、20歳前傷病の障害基礎年金の請求になります。

20歳前傷病の障害基礎年金とは…

先天性の病気などにより20歳前から障害があり、初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が1級または2級に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。

では、身体障害者手帳6級の状態を障害年金の等級に当てはめ、障害年金の受給の可能性を検討しましょう。

身体障害者手帳6級の状態は障害年金の等級に該当するか検討します。

視力障害については、障害手当金に相当する可能性が考えられます。

聴覚障害については障害年金3級に相当する可能性が考えられます。

一上肢の指の障害については、障害年金3級または障害手当金に相当する可能性が考えられます。

一下肢の欠損・機能障害については、障害年金3級に相当する可能性が考えられます。

肢体の機能障害については、判断が難しいでしょう。

障害年金3級または障害手当金について

3級、障害手当金は、障害厚生年金にしかない等級です。

障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。

初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求が可能となり、3級または障害手当金の認定を得ることができます。

しかし、初診日の時点で国民年金に加入している場合は、障害基礎年金の請求になるため、3級もしくは障害手当金相当では障害年金を受給することができません。

本事案の場合2

20歳前傷病の障害基礎年金の請求であるため、3級または障害手当金相当の状態の場合は、障害年金の認定を得ることは難しいでしょう。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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