精神障害者保健福祉手帳と障害年金は、まったく異なる制度ですので、別々に検討していきましょう。
まず、精神障害者保健福祉手帳の各障害等級の基本的なとらえ方は以下の通りです。
精神障害者保健福祉手帳の認定基準
- 1級…精神障害が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。
- 2級…精神障害の状態が、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。
- 3級…精神障害の状態が、日常生活又は社会生活に制限を受けるか、日常生活又は社会生活 に制限を加えることを必要とする程度のもの。
精神障害者保健福祉手帳を取得する主なメリット
精神障害者保健福祉手帳を取得する主なメリットは、
- 所得税、住民税の控除
- 相続税の控除
- NHK受診料の減免
- ハローワークで障害者求人に応募することができる
等が考えられます。
なお、公共交通機関の割引等は地方公共団体等を実施していますので、各地方公共団体、事業団に確認しましょう。
次に障害年金についてみていきましょう。
どのような状態なら障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
※人格障害は、原則として認定の対象とされていません。
※神経症は、原則として認定の対象とされていません。例外はこちら。
いつから障害年金を請求することができるか
障害年金は、障害認定日が到来すれば請求することができます。
障害認定日とは障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として以下のいずれか早い日となります。
- 初診日から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
本事案の場合
ご質問内容から、精神障害者保健福祉手帳も障害年金もまだ受けておらず、検討している段階と拝察いたします。
今後のために両制度を上手に利用し、生活の支えを作っていかれることをお勧めいたします。
障害年金の受給額は以下の通りです。
| 障害等級 |
障害基礎年金 |
障害厚生年金 |
| 1級 |
年1,059,125円 |
年1,059,125円+報酬比例の年金額×1.25 |
| 2級 |
年847,300円 |
年847,300円+報酬比例の年金額 |
| 3級 |
― |
報酬比例の年金額(最低保障額635,500円) |
障害年金だけで悠々自適ではありませんが、受給できれば、日常生活に大きな助けとなるでしょう。
障害年金を受給するために
障害年金の申請は、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
「事務手数料の2万円を支払うのが惜しくて、とりあえず自分でやってみたけど不支給だった。なんとかしてください」というご相談をいただくケースがあります。
当然その時点からできる限りのサポートをさせていただくのですが、事後重症請求の方の場合、1か月請求が遅くなれば、障害基礎年金2級なら毎月約6万5千円ずつ捨てていくことになります。
最初にかかる2万円の事務手数料を惜しんだばかりに、障害年金の受け取りが数か月遅くなっては本末転倒です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。