仕事をしていると特発性拡張型心筋症であっても障害年金はもらえないのでしょうか。

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仕事をしていると特発性拡張型心筋症であっても障害年金はもらえないのでしょうか。

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日:

私は10年前(35歳)に特発性拡張型心筋症になりました。

当時は自営で建築関係の肉体労働をしていましたが、医師から今の仕事は無理だと言われ、事務の仕事に変えました。

現在も派遣の仕事なので期限があり、いつ切られるかびくびくしながら仕事をしています。

最近になり障害年金のことを聞き申請を検討しているのですが、役所の方からは、仕事をしているともらえないと言われました。

仕事をしていると特発性拡張型心筋症であっても障害年金はもらえないのでしょうか。

特発性拡張型心筋症の方が仕事をしていると障害年金はもらえない、ということはありません。

仕事をしていても「肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの」に相当する場合は、3級に認定される可能性が考えられます。

 

拡張型心筋症の認定基準は次の通りです。

拡張型心筋症などの心疾患による障害の程度について

拡張型心筋症などの心疾患による障害の程度は、

  • 呼吸困難、心悸亢進、尿量減少、夜間多尿、チアノーゼ、浮腫等の臨床症状
  • X線、心電図等の検査成績
  • 一般状態、治療および病状の経過

等により、総合的に認定されます。

心筋疾患の認定基準

心疾患の検査での異常検査所見は以下の通りです。

区分

異常検査所見

A

安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは 0.5mV以上の深い陰性T波(aVR誘導を除く。)の所見のあるもの

B

負荷心電図(6Mets 未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの

C

胸部X線上で心胸郭係数 60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの

D

心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの

E

心電図で、重症な頻脈性又は徐脈性不整脈所見のあるもの

F

左室駆出率(EF)40%以下のもの

G

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が 200pg/ml 相当を超えるもの

H

重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に 50%以上の狭窄、あるいは、3 本の主要冠動脈に 75%以上の狭窄を認めるもの

I

心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

 

【1級】

以下2点を満たすもの

  • 病状(障害)が重篤で安静時においても、心不全の症状(NYHA心機能分類クラス4)を有する
  • 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

【2級】

以下3点を満たすもの

  • 上記異常検査所見のFがある
  • 病状をあらわす臨床所見が5つ以上
  • 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

以下3点を満たすもの

  • 上記異常所見のA,B,C,D,E,Gのうち2つ以上の所見がある。
  • 心不全の病状をあらわす臨床所見が5つ以上ある。
  • 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

【3級】

以下3点を満たすもの

  • EF値が50%以下を示す
  • 病状をあらわす臨床所見が2 つ以上ある
  • 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

以下3点を満たすもの

  • 上記異常所見のA,B,C,D,E,Gのうち1つ以上の所見がある
  • 心不全の病状をあらわす臨床所見が1つ以上ある。
  • 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

 

ただし、3級は厚生年金にしかない等級です。

障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について

  • 障害基礎年金…1級および2級
  • 障害厚生年金…1級、2級および3級

※症状の重さによって等級が分けられています。

※3級が最も症状が軽く、2級、1級になるにつれて症状が重く、また受給額も多くなります。

障害厚生年金か障害基礎年金か

障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。

  • 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
  • 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
  • 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金

 

初診日の時点で厚生年金に加入している場合は障害厚生年金の請求となり、3級相当でも受給は可能ですが、国民年金に加入している場合は障害基礎年金の請求となるため、3級相当では受給は困難です。

ご質問者の場合、10年前に発症した当初は自営だったとのことですので、厚生年金ではなく国民年金に加入していた場合は、障害基礎年金の請求となるため、3級相当では受給は難しいかもしれません。

 

ご質問内容からは詳細が分かりかねますが、障害基礎年金の請求であっても、検査成績等で2級に相当する場合は、仕事をしていても2級が認定される可能性も考えられます。

以上のことを踏まえ、障害年金の申請についてご検討されてはいかがでしょうか。

 

(本回答は2022年8月現在のものです。)

障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

当サイトでは1分で障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。

 

◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

疑問などがございましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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