社会不安障害、パニック障害でしたがうつ病と診断されました。障害年金の資格はありますか?

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社会不安障害、パニック障害でしたがうつ病と診断されました。障害年金の資格はありますか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日: 最終更新日:

社会不安障害、パニック障害と診断されて15年ほどになります。

何年か前にこの病気では障害年金はもらえないと言われました。

最近、軽度のうつ病と診断されてました。

うつ病なら障害年金の資格があると聞きましたが、さかのぼって年金はもらえるのですか?

仕事も続かないので生活に困っています。

まず、遡及請求について整理し、次に神経症の取扱いを確認し、最後に本事案の場合の障害年金請求について検討しましょう。

遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

障害認定日(原則として初診日から1年6月を経過した日)から長期間経過していたとしても、障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、障害認定日時点で審査を受けることができます。

審査の結果、障害認定日の時点で障害等級に該当すると判断された場合、障害認定日にさかのぼって受給権が得られ、障害認定日の翌月分から現在までの障害年金(最大5年分)をさかのぼって受給することができます。

では、障害年金における神経症の取扱いについて確認しましょう。

障害年金における神経症の取扱い

神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象となりません。

「神経症にあっては原則として認定対象とならない」とは、その傷病による障害については、それがどのようなものであっても、その状態をもって、障害等級に該当する程度以上の障害の状態にあたるものとはしない、との趣旨となっております。

ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症または気分障害に準じて取り扱うとされ、例外的に認定の対象となります。

なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断されます。

本事案の場合

社会不安障害、パニック障害はともに国際疾病分類(ICD-10)により神経症に分類されています。

本事案の場合、障害認定日の時点では障害年金の認定の対象と社会不安障害、パニック障害と診断されていたものと拝察いたします。

そのため、「この病気では障害年金はもらえないと言われ」たのでしょう。

障害年金の審査を受けることが受ける時点は、以下2時点あります。

  • 障害認定日(原則として初診日から1年6月を経過した日)
  • 現在

遡及請求とは、上記障害認定日時点で審査を受けることを指しますが、遡及請求で認定を得られなかったとしても、現在の時点でも審査を受けることができます。

この現在の時点で審査を受けることを「事後重症請求」といい、障害認定日時点では認定を得られない場合、事後重症請求での認定を考えることとなります。

事後重症請求とは

傷病により障害の状態にあるものが、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。

これを事後重症請求といいます。

事後重症請求で障害年金の認定を得ることができた場合、請求日の属する月の翌月分から受給することができます。

現在はうつ病と診断されているとのことですので、障害年金の認定の対象となり、障害の状態が等級に該当すると判断されれば、認定を得ることができます。

では、どのような状態ならうつ病で障害年金を受給できるか、確認しましょう。

どのような状態ならうつ病で障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

障害年金の等級 障害の状態
3級
※障害厚生年金のみ
労働に著しい制限があるもの
2級 日常生活に著しい制限があるもの
1級 他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの

本事案の場合、さかのぼって障害年金を受給することは難しいでしょう。

事後重症請求での認定を視野に入れ、障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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