過敏性腸症候群とパニック障害のどちらの病名で申請する方が障害年金がもらえる確率が高いでしょうか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
-
私は17歳の時から過敏性腸症候群、起立性低血圧などで5年くらい内科に通っていました。
大学卒業後に就職をしましたが、人前に出ると動悸、震え、息苦しさが出て会社に行けなくなりました。
精神科でパニック障害と診断されたので、2か月で会社を辞めました。
現在(25歳)も無職で、パニック障害の方がひどいので精神科をメインに通院しています。
障害年金の申請をしたいと思っているのですが、過敏性腸症候群だと障害基礎年金になるので1級か2級にならないともらえないですし、パニック障害だと障害厚生年金になりますが、パニック障害ではもらえないと言われました。
私の場合、どちらの病名で申請する方が障害年金がもらえる確率が高いでしょうか。
まずは、パニック障害について検討します。
パニック障害の障害年金の取扱いについて
パニック障害などの神経症にあっては、原則として障害年金の認定の対象とされておりませんので、認定を得ることは困難です。
神経症の取扱いについて
神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象となりません。
「神経症にあっては原則として認定対象とならない」とは、その傷病による障害については、それがどのようなものであっても、その状態をもって、障害等級に該当する程度以上の障害の状態にあたるものとはしない、との趣旨となっております。
ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症または気分障害に準じて取り扱うとされ、例外的に認定の対象となります。
なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断されます。
次に、過敏性腸症候群について検討しましょう。
過敏性腸症候群での障害年金の請求について
過敏性腸症候群は障害年金の認定の対象とされているため、状態が認定基準に該当する程度であれば、認定を得られる可能性が考えられます。
過敏性腸症候群については、次の認定基準によって審査されます。
その他の疾患の認定基準について
全身状態や栄養状態、年齢、術後の経過、予後、原疾患の性質、進行状況等、具体的な日常生活状況等を考慮し、総合的に認定されます。
障害の等級
障害の状態
1級
身体の機能に障害又は長期にわたる安静を必要とする症状があり、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級
日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級
※障害厚生年金のみ
労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のもの
本事案について
本事案の場合、過敏性腸症候群だと障害基礎年金になるとのことですので、障害の状態が1級もしくは2級に該当する場合、障害年金を受給することができます。
ハードルは高いかもしれませんが、審査自体はスムーズに行われるでしょう。
上記ご参考の上、障害年金の請求をご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の申請は、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
「事務手数料の2万円を支払うのが惜しくて、とりあえず自分でやってみたけど不支給だった。なんとかしてください」というご相談をいただくケースがあります。
当然その時点からできる限りのサポートをさせていただくのですが、事後重症請求の方の場合、1か月請求が遅くなれば、障害基礎年金2級なら毎月約6万5千円ずつ捨てていくことになります。
最初にかかる2万円の事務手数料を惜しんだばかりに、障害年金の受け取りが数か月遅くなっては本末転倒です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
過敏性腸症候群に関するその他のQ&A
- 収入がないので国民年金は免除にしているのですが、障害年金は申請できるのでしょうか?
- 私は25歳無職男です。過敏性腸症候群で3か月前から病院に通っていますが、症状は高校生の時からありました。その頃は病気だとわからなかったので、学校にも行かず引きこもっていました。この病気のせいで今も引きこもりです。働くことができません。収入がないので国民年金は免除にしているのですが、障害年金は申請できるのでしょうか?
- 過敏性腸症候群とパニック障害のどちらの病名で申請する方が障害年金がもらえる確率が高いでしょうか。
- 私は17歳の時から過敏性腸症候群、起立性低血圧などで5年くらい内科に通っていました。大学卒業後に就職をしましたが、人前に出ると動悸、震え、息苦しさが出て会社に行けなくなりました。精神科でパニック障害と診断されたので、2か月で会社を辞めました。現在(25歳)も無職で、パニック障害の方がひどいので精神科をメインに通院しています。障害年金の申請をしたいと思っているのですが、過敏性腸症候群だと障害基礎年金になるので1級か2級にならないともらえないですし、パニック障害だと障害厚生年金になりますが、パニック障害ではもらえないと言われました。私の場合、どちらの病名で申請する方が障害年金がもらえる確率が高いでしょうか。
- 国民年金保険料納付猶予制度を利用していたため、障害年金を受給することは厳しいでしょうか。
- 私の息子は19歳の時に過敏性腸症候群となりました。現在29歳ですが、年々悪化しているようで、就職はもちろん、アルバイトすらまともにできません。精神的にもかなりダメージが大きいようで、2年前からはうつ病と診断されています。息子は国民年金は保険料納付猶予制度を利用したため払っていません。やはり障害年金を受給することは厳しいでしょうか。
- 過敏性腸症候群と統合失調症のどちらの病名で障害年金の申請をすればよいのでしょうか。
- 私は過敏性腸症候群と統合失調症の病気を抱えています。症状はおそらく過敏性腸症候群の方が強く、ガス型タイプなので自分の臭いが気になって外出ができません。周りの人に見られて何か言われているような嫌われているような気がして、働くことができません。今は主に精神科の先生に診てもらっていて、抗不安薬などの処方を受けています。障害年金をもらいたいのですが、私の場合、どちらの病名で申請すればよいのでしょうか。
- 過敏性腸症候群は10代の頃からの発症なので、障害基礎年金2級を受給することはできるでしょうか。
- 私は現在55歳女性無職です。2年前からうつ病で障害厚生年金3級を受給しています。最近、持病の過敏性腸症候群が悪化しており、毎日トイレに引きこもる生活となっています。過敏性腸症候群は10代の頃からの発症なので、この病気で障害基礎年金2級を受給することはできるでしょうか。