うつ病ですが、過敏性腸症候群で通った内科を初診日として障害年金の申請ができるのでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は30歳の時にうつ病の症状で精神科を受診しました。
20歳を過ぎてからほとんど年金を納付してこなかったので、障害年金の申請ができないと言われました。
さかのぼって考えてみると、高校生の頃からうつの兆候はあったと思うのですが、その時は過敏性腸症候群で内科に通っていました。
内科で初診日の証明をしてもらえば、20歳前が初診日として障害年金の申請ができるのでしょうか?
本回答は2021年2月現在のものです。
過敏性腸症候群で通った内科を初診日として、障害年金の申請をすることは可能ですが、
その日がうつ病の初診日と認められるかについては、ご質問内容のみからは判断いたしかねます。
例えば、内科に通っているころからうつ病の症状を疑われ、睡眠薬や向精神薬を処方されている場合は、その日をうつ病の初診日と認められる可能性は考えられます。
しかし、当時は過敏性腸症候群の治療のみを行っており、うつ病の症状は疑われなかった、というケースでは、その日をうつ病の初診日とは認められない可能性が考えられます。
内科でどのような診断や治療を受けていたかわかりかねますが、その頃からうつ病の兆候があったのであれば、当時の状態や治療の経過、処方薬等を受診状況等証明書(初診日の証明書)にしっかりと明記していただきましょう。
なお、20歳前傷病の障害基礎年金の請求では、障害の状態が2級以上に該当する場合、受給できます。
うつ病については次の認定基準により審査されますので、参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
20歳前傷病の障害基礎年金とは
先天性の病気などにより20歳前から障害があり、初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が認定基準に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
等級は1級と2級があり、障害の程度によって決められます。
※初診日とは、出生直後に、あるいは乳幼児期の健康診断(6ヶ月〜3歳時健診)、または養護学校、更生相談所等の各種検査のいずれかにおいて、医師または歯科医師の診断により、20歳までに障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合を含みます。
うつ病の認定基準
- 1級…高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
- 2級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働に制限を受けるもの
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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