知的障害があって、日常生活に著しい制限を受ける状態と認定されれば、障害年金を受給できます。
軽度知的障害で、フルタイムで仕事をしている場合でも、障害の状態が認定基準に該当すると判断されれば、障害年金を受給することができます。
では、知的障害で就労している場合の障害年金の取扱いについて確認しましょう。
知的障害で就労している場合の日常生活能力の判断について
知的障害で就労している場合、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものととらえず、その療養状況を考慮するとともに、
- 仕事の種類
- 仕事の内容…専ら単純かつ反復的な業務ではないか。
- 就労状況
- 仕事場で受けている援助の内容…相当程度の援助を受けていないか
- 他の従業員との意思疎通の状況
等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
援助や配慮が常態化した環境下では安定した就労ができている場合でも、その援助や配慮がない場合に予想される状態を考慮されます。
就労の影響により就労以外の場面での日常生活能力が著しく低下していることが客観的に確認できる場合は、就労の場面及び就労以外の場面の両方の状況を考慮されます。
障害者雇用制度による就労については、1級または2級の可能性を検討されます。
本事案の場合
知的障害で就労している場合は、上記を考慮して日常生活能力を判断されます。
就労していることの一事で受給の可否が決まるものではありません。
特に特例子会社で働いているとのことですので、障害者雇用による就労です。
上記太字の通り、障害者雇用制度による就労は1級または2級の可能性を検討されます。
フルタイムで就労していたとしても、認定を得られる可能性が考えられますので、障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
以下で知的障害の認定基準を記載いたしますので、ご参考ください。
知的障害の認定について
知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断されます。
日常生活能力等の判定当たっては、身体的機能および精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断されます。
知的障害の認定基準
|
障害の等級
|
障害の状態
|
|
1級
|
知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの
|
|
2級
|
知的障害があり、食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの
|
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。