1年前に腎臓移植をしました。働きながらでも障害年金はもらうことは可能でしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は1年前に腎臓移植をしました。身体障害者手帳1級を持っています。
腎臓は生まれつき悪くて、移植しかないと言われていました。
今は短時間のアルバイトをしていますが、体調もよくなり正社員になる話が来ています。
働きながらでも障害年金はもらうことは可能でしょうか?
では、腎移植を受けた方の障害年金の認定について確認しましょう。
腎臓移植を受けた方の認定について
腎臓移植を受けた方の認定については、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定されます。
では、どのような状態なら腎疾患で障害年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら腎疾患で障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級▼障害厚生年金
1級、2級、3級障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
障害年金の等級 障害の状態 3級
※障害厚生年金のみ労働に著しい制限があるもの 2級 日常生活に著しい制限があるもの 1級 他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの 詳細は以下でご確認ください。
腎疾患の認定基準- 認定基準
腎疾患による障害については、次のとおりである。
障害の程度 障害の状態 1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの 2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの 3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの 腎疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び病状の経過、人工透析療法の実施状況、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか又は働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当するものと認定する。
- 認定要領
- (1) 腎疾患による障害の認定の対象はそのほとんどが、慢性腎不全に対する認定である。慢性腎不全とは、慢性腎疾患によって腎機能障害が持続的に徐々に進行し、生体が正常に維持できなくなった状態をいう。すべての腎疾患は、長期に経過すれば腎不全に至る可能性がある。腎疾患で最も多いものは、糖尿病性腎症、慢性腎炎(ネフローゼ症候群を含む。)、腎硬化症であるが、他にも、多発性嚢胞腎、急速進行性腎炎、腎盂腎炎、膠原病、アミロイドーシス等がある。
- (2) 腎疾患の主要症状としては、悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛等の自覚症状、浮腫、貧血、アシドーシス等の他覚所見がある。
- (3) 検査としては、尿検査、血球算定検査、血液生化学検査(血清尿素窒素、血清クレアチニン、血清電解質等)、動脈血ガス分析、腎生検等がある。
- (4) 病態別に検査項目及び異常値の一部を示すと次のとおりである。
- ① 慢性腎不全
区分 検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常 ア 内因性クレアチニンクリアランス ml/分 20以上
30未満10以上
20未満10未満 イ 血清クレアチニン mg/dl 3以上
5未満5以上
8未満8以上 (注)eGFR(推算糸球体濾過量)が記載されていれば、血清クレアチニンの異常に替えて、eGFR(単位はml/分/1.73㎡)が10以上 20未満のときは軽度異常、10未満のときは中等度異常と取り扱うことも可能とする。
- ② ネフローゼ症候群
区分 検査項目 単位 異常 ア 尿蛋白量
(1日尿蛋白量又は尿蛋白/尿クレアチニン比)g/日
又は
g/gCr3.5以上を持続する イ 血清アルブミン
(BCG法)g/dl 3.0以下 ウ 血清総蛋白 g/dl 6.0以下
- ① 慢性腎不全
- (5) 腎疾患による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
一般状態区分表 区分 一般状態 ア 無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの イ 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など ウ 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの エ 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの オ 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの - (6) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
区分 障害の状態 1級 前記(4)?の検査成績が高度異常を1つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの 2級 - 前記(4)①の検査成績が中等度又は高度の異常を1つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
- 人工透析療法施行中のもの
3級 - 前記(4)①の検査成績が軽度、中等度又は高度の異常を1つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
- 前記(4)②の検査成績のうちアが異常を示し、かつ、イ又はウのいずれかが異常を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
- (7) 人工透析療法施行中のものについては、原則として次により取り扱う。
- 人工透析療法施行中のものは2級と認定する。
なお、主要症状、人工透析療法施行中の検査成績、長期透析による合併症の有無とその程度、具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。 - 障害の程度を認定する時期は、人工透析療法を初めて受けた日から起算して3月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)とする。
- 人工透析療法施行中のものは2級と認定する。
- (8) 検査成績は、その性質上変動しやすいものであるので、腎疾患の経過中において最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて認定を行うものとする。
- (9) 糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を含む。)、腎硬化症、多発性嚢胞腎、腎盂腎炎に罹患し、その後慢性腎不全を生じたものは、両者の期間が長いものであっても、相当因果関係があるものと認められる。
- (10) 腎疾患は、その原因疾患が多岐にわたり、それによって生じる臨床所見、検査所見も、また様々なので、前記(4)の検査成績によるほか、合併症の有無とその程度、他の一般検査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の経過等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して総合的に認定する。
- (11) 腎臓移植の取扱い
- 腎臓移植を受けたものに係る障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定する。
- 障害年金を支給されている者が腎臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級とする。
本事案の場合
障害年金は、障害の状態を審査され、等級に該当すると判断されれば認定を得ることができます。
就労の一事で受給の可否が決まるものではありません。
本事案の場合、「腎臓は生まれつき悪くて」とのことですので、20歳前傷病の障害基礎年金の請求となるでしょう。
20歳前傷病の障害基礎年金とは…
先天性の病気などにより初診日が20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が1級または2級に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
本事案の場合、具体的な検査成績等がわかりかねますので、等級に該当しているかについては判断いたしかねますが、上記ご参考のうえ、障害年金の請求をご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。
- 認定基準
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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