まず療育手帳と障害年金の関係を確認し、次に障害年金1級に該当する可能性を検討しましょう。
療育手帳と障害年金の関係
療育手帳と障害年金は、根拠法も審査機関も認定基準も異なる全く別の制度であり、両者の等級は連動するものではありません。
そのため療育手帳の等級がAに変わったとしても、障害年金が1級になるとは限りません。
では、療育手帳Aがどのような状態か確認しましょう。
療育手帳Aの状態とは
知能指数がおおむね35以下であって、次のいずれかに該当する者
- 食事、着脱衣、排便及び洗面等日常生活の介助を必要とする。
- 異食、興奮などの問題行動を有する。
それでは、ADHD、自閉スペクトラム症で障害年金1級の状態を確認しましょう。
ADHD、自閉スペクトラム症で障害年金1級の状態とは
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
本事案の場合
療育手帳と障害年金は、根拠法も審査機関も認定基準も異なりますので、療育手帳がAだからといって、障害年金も1級になるとは限りません。
しかしながら、上記両基準を比較検討すると障害年金1級に改定される可能性は考えられるでしょう。
額改定請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
額改定請求とは
額改定請求とは、すでに障害年金を受給している人が、病気やケガの症状が悪化して「障害の程度が重くなった」場合に、年金の等級を見直して受給額の増額を求める手続きです。
額改定請求には請求ができるタイミングが設けられています。
これを待機期間といいます。
額改定請求の待期期間
額改定請求は原則として、次の日を経過した日以降にすることができます。
- 障害認定日請求により受給権を得た場合は、障害認定日から1年経った日
- 事後重症請求により受給権を得た場合は、裁定請求日から1年経った日
- 以前に額改定請求をした場合は、額改定請求日から1年経った日
- 障害状態確認届(現況診断書)提出により減額改定された場合は、誕生月から3ヶ月後の1日から1年経った日
- 障害状態確認届(現況診断書)提出により等級変更がなかった場合は、いつでも可
なお、人工透析の開始や心臓移植など、「明らかに症状が重くなった」とされる特定の障害については、1年を待たずに額改定請求ができます。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。