初診から1年半の証明が取れなければ、5年さかのぼっての障害年金請求は無理ですか?

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初診から1年半の証明が取れなければ、5年さかのぼっての障害年金請求は無理ですか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日:

私は50代専業主婦です。

統合失調症と診断され、幻聴もあり外出困難で、生活面は主人がやってくれています。

障害年金の申請をしたく進めているところなのですが、

初診が24年前なので、廃院していてカルテがありません。

現在かかっている病院に紹介状があるので、初診の日付は分かったのですが、

1年半後の証明が取れません。当時の主治医は高齢で亡くなられているため、

証明できる先生もいません。

初診から1年半の証明が取れなければ、5年さかのぼっての請求は無理ですか?

1年半の証明をしてくれるはずの先生がお亡くなりになって書けないということは、

特例として認めてもらえませんか?

本回答は2018年4月現在のものです。

 

障害年金の請求において、

障害認定日にさかのぼって請求することを遡及請求といいます。

 

遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、

知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、

遡及請求を行うことができますが、

取得できない場合は、遡及請求を行うことはできません。

 

診断書は、カルテ等に基づいて記載されます。

主治医が亡くなっていても、カルテがあれば、

それに基づいて他の医師に記載していただくことができます。

廃院してカルテがない場合は、主治医がご存命であっても、

診断書を作成いただくことは難しいでしょう。

 

なお、障害認定日当時の診断書なしに「他の記録から症状を認定できる」として、

遡及請求を認めた判例は存在しますが、

飽くまで裁判で争った結果であり、

通常の請求で診断書なしに遡及請求が認められる可能性は低いでしょう。

 

初診日の特定ができ、保険料納付要件を満たし、

現時点で医療機関にかかっている場合は、事後重症請求が可能となります。

 

初診日とは

初診日とは、障害の原因となった傷病について、

初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

保険料納付要件とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと

※20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。

 

事後重症請求とは

傷病により障害の状態にあるものが、

障害認定日(原則として初診日から1年6月経過した日)において

障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、

その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、

65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。

 

現時点の障害の程度が、認定基準に該当している場合は、

障害年金が受給できる可能性が考えられます。

統合失調症の認定基準を下記に記載いたしますので、

参考にしていただき、申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

統合失調症の認定について

統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、

また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。

したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、

発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。

 

統合失調症の認定基準

  • 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
  • 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの 
  • 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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