では、事後重症請求について確認しましょう。
事後重症請求とは
傷病により障害の状態にあるものが、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。
これを事後重症請求といいます。
事後重症請求で障害年金の認定を得ることができた場合、請求日の属する月の翌月分から受給することができます。
この事後重症請求は、65歳の誕生日の2日前まで、何度でも行うことができます。
本事案の場合
これまで不支給となった理由が「障害の程度が等級に該当しない」とのことであれば、65歳の誕生日の2日前まで、何度でも事後重症請求を行うことができます。
発達障害については、生来の脳機能の障害であり、完治するものではありませんが、服薬や周囲の環境によって状態が変化することがあります。
そのため、2回とも不支給であっても、3回目で認定が得られる可能性は十分考えられます。
では、どのような状態なら広汎性発達障害で障害年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら広汎性発達障害で障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
発達障害の認定にあたって
自閉症スペクトラム障害などの発達障害については、社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定が行われます。
1級、2級、3級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
3級 ※障害厚生年金のみ |
労働に著しい制限があるもの |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
本事案の場合
実際に3度、4度と請求して認定を得られたという方もいらっしゃいます。
「作業所に通っていますが簡単な作業しかできず」とのことですので、諦めずに事後重症請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
なお、不支給となった理由が、「初診日不明」や「保険料が未納のため」などの理由では、何度請求しても認定を得ることは困難です。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。