まずは、所得制限について確認し、次に精神障害で就労している場合の障害年金の取扱いについて確認しましょう。
障害年金には、原則として所得制限はありませんが、例外として、20歳前傷病の障害基礎年金の場合は、所得制限を設けられています。
20歳前傷病の障害基礎年金の所得制限(令和7年10月改正)
扶養親族がいない場合、
- 所得額4,721,000円を超えると全額支給停止
- 所得額3,704,000円を超えると年金額の2分の1が支給停止
なお、世帯人数が増加した場合、扶養親族1人につき所得制限額が38万円(※)加算されます。
※対象となる扶養親族が老人控除対象配偶者または老人扶養親族であるときは、1人につき48万円加算。
特定扶養親族等であるときは1人につき63万円加算となります。
では、精神障害で就労している場合の障害年金の取扱いについて確認しましょう。
精神障害で就労している場合の障害年金の取扱い
就労支援施設や小規模作業所などに参加する方に限らず、雇用契約により一般就労をしている方であっても、援助や配慮のもとで労働に従事しています。
したがって、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、現に労働に従事している方については、
- 療養状況…通院の状況や在宅での療養の状況等
- 仕事の種類、内容…その仕事を一般の人と同じ条件でこなせているか、病気のために特別な配慮や制限が必要な状態か
- 就労状況…出勤状況への影響はないか
- 仕事場で受けている援助の内容…職場が病気に合わせて、どれだけ手加減やサポートをしてくれているか
- 他の従業員との意思疎通の状況…臨機応変な対応や意思疎通に困難な状況が見られないか
等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。
本事案の場合
本事案の場合、年収が70万円になっても所得制限を受けることはありません。
そのため、所得制限のため障害年金が打ち切られることはありません。
就労していることの一事のみで認定の可否を決められるものではなく、日常生活能力が現在の等級に該当すると判断されれば、従前等級で受給を継続することができます。
上記の通り、就労している場合は、就労の内容等を考慮して日常生活能力を判断されます。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。