では、老齢年金の繰り上げ受給をした場合の取扱いについて確認しましょう。
老齢年金の繰上げ請求をした場合の取扱い
老齢年金を繰上げ請求した場合、65歳到達前であっても老齢年金を前倒しで受給することになります。
老齢年金を繰上げ請求した場合、障害年金の事後重症請求については、繰上げ請求日以後、65歳到達後と同様に取り扱われまず。
そのため、繰上げ請求後に初診日がある傷病については、原則として障害年金の請求ができません。
また、繰上げ請求後に障害状態が悪化したことを理由とする事後重症請求もできません。
|
事後重症請求とは
傷病により障害の状態にあるものが、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。
これを事後重症請求といいます。
事後重症請求で障害年金の認定を得ることができた場合、請求日の属する月の翌月分から受給することができます。
|
ただし、繰上げ請求前に初診日がある傷病について、障害認定日に障害等級に該当している場合には、障害認定日が繰上げ請求後であっても、障害認定日請求として請求できます。
|
障害認定日請求とは
障害認定日の時点で、すでに障害等級に該当する状態であったとして障害年金を請求する方法です。
障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として以下のいずれか早い日となります。
- 「初診日」から起算して1年6月を経過した日
- 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)
|
本事案の場合
本事案の場合、老齢年金の繰上げ受給をしているとのことですので、障害基礎年金の事後重症請求をすることはできません。
ただし、以下2点を満たすようであれば、障害認定日請求を行うことができるでしょう。
- 初診日が老齢年金の繰上げ請求前にある。
- 障害認定日の時点で障害状態が等級に該当する。
障害認定日請求を行うことができないか、ご検討されてはいかがでしょうか。
では、どのような状態なら多系統萎縮症による平衡機能障害で障害基礎年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら多系統萎縮症による平衡機能障害で障害基礎年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
障害が重い順に、1級、2級となります。
平衡機能障害の2級の状態
以下のいずれかを満たすもの
- 閉眼で起立・立位保持が不能
- 開眼で直線を歩行中に10メートル以内に転倒あるいは著しくよろめいて歩行を中断せざるを得ないもの
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。