前の請求から5年が経過しているので、傷病手当金が終了したら障害厚生年金の請求は可能でしょうか。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は5年前にうつ病で障害基礎年金の請求をしましたが、程度が軽いため不支給の結果でした。
それから少し状態が上向いたのでアルバイトを開始し、その後正社員になりました。
しかし正社員になった途端、残業が増え、責任も重くなったことでうつ病が悪化。
現在は傷病手当金を受給しながら休職中ですが、退職を検討しています。
私の場合、前の請求から5年が経過しているので、傷病手当金が終了したら障害厚生年金の請求は可能でしょうか。
ご質問者様の場合、5年前にうつ病で障害基礎年金の請求をしていることから、同じ精神の障害で請求する場合は、原則として前回と同じ障害基礎年金の請求になります。
障害年金には社会的治癒という考え方がありますが、社会的治癒とは次の通りです。
社会的治癒とは
社会的治癒とは、医療を行う必要がなくなり社会復帰して、無症状で医療を受けることなく相当期間(傷病にもよりますが、約5年程度)経過している場合に、前の傷病と後の傷病を分けて取り扱う考え方です。
以前に受診していたが、社会的に治癒しているため、後で受診した医療機関を初診日として主張することが社会的治癒の主張です。
この社会的治癒については、請求人が主張し、保険者が認めるか否かを判断するものとなっているため、主張した社会的治癒が必ずしも認められるとは限りません。
5年間受診していない期間があっても、社会的治癒が認められない場合もあります。
例えば、前回の請求以降、まったく医療機関を受診しておらず、正社員として厚生年金にも加入し、他の健常者と同程度の生活を営んでいた場合は、社会的治癒を主張することは可能でしょう。
ご質問内容からは、前回の請求以降の状況がわかりかねるため、社会的治癒を主張できるかについて判断致しかねます。
上記について参考にしていただき、障害基礎年金か障害厚生年金かどちらで請求するかご検討されてはいかがでしょうか。
なお、うつ病の認定基準は次の通りです。
うつ病の認定基準
- 1級…高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
- 2級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働に制限を受けるもの
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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