脊髄小脳変性症。初診日が分からない。

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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こんにちは、はじめまして。
私は、30歳、女性、車いす生活をしています。
20歳のころに、一度、歩行困難や、言葉が出にくいなどの症状で通院しています。
しかし、病名が判明したのは、去年で、「脊髄小脳変性症」と判明し、その後障害者手帳を取得しました。
障害年金を申請しようと思って年金事務所に相談すると、
5年さかのぼって請求できる遡及請求と言うのがあるが、
それには、病院から初診日の証明書が取れないとだめだと言われました。
早速、病院に証明書をお願いしようとしたのですが、すでに10年前のことで、
病院にはカルテもなく担当の医師もいませんでした。
そのことを、社会保険事務所へ電話してみると、
「証明書がとれないのなら遡及請求は無理ですね。」との返答。
けれど、今、通院している病院は初診の病院ではなく、
こちらの病院に検査入院したのが5年ぐらい前なので、
その時点での病状はカルテに残っています。
何とか遡及請求ができないものかと思っているのですが、
どうしたらいいでしょうか?
本回答は2017年2月時点のものです。
遡及請求をするためには、
障害認定日当時の診断書が必要になります。
障害認定日は、原則として初診日から起算して1年6月を経過した日ですので、
初診日が特定できなければ、
障害認定日も特定できません。
そのため、遡及請求をするためにはまず、初診日の特定が必要となります。
初診日の特定は、
原則として、診療録に基づく受診状況等証明書によって行われます。
診療録に基づく受診状況等証明書が取得できない場合、
初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、
本人が申し立てた日を初診日と認めることができます。
具体的に、次の場合には、審査の上、
本人の申し立てた初診日が認められます。
- 初診日について第三者(隣人、友人、民生委員など)が証明する書類があり、他にも参考資料が提出された場合
- 初診日が一定の期間にあることを示す参考資料が提出され、保険料納付要件など一定の条件を満たしている場合
コンピュータ上に受診記録だけでも残っていないか、
受診時の診察券は残っていないか等ご確認ください。
また、ご家族以外の第三者(三親等以内の親族は認められません)による確認項目は、
以下の通りです。
- 発症から初診日までの症状の経過
- 初診日頃における日常生活上の支障度合い
- 医療機関の受診契機
- 医師からの療養の指示など受診時の状況
- 初診日頃の受診状況を知り得た状況 など
現在の受診中の医療機関のカルテに記載された初診日を補強することで、
初診日として認められるようにしましょう。
障害年金の申請について
障害の状態によって等級が決まりますが、
提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったりというケースが
数多くあります。
そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。
審査のチャンスは審査請求、再審査請求と3回ありますが、
1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。
慎重にご準備ください。
申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。
社労士への依頼も合わせてご検討ください
よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
私は元厚生労働省の事務官ですので、
役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。
もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。
疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。
よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
私は元厚生労働省の事務官ですので、
役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。
もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。
疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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