まず、「相当因果関係」について確認しましょう。
相当因果関係とは
前にある病気やけががなければ、後ろの病気が発生しなかったであろうと認められる関係のことを相当因果関係といいます。
相当因果関係が認められると、前後の傷病を同一傷病としてみなされ、初診日は「前の病気やけがで初めて医師または歯科医師の診療を受けた日」となります。
本事案の場合
本事案の場合、糖尿病から糖尿病性腎症となり人工透析に至ったとのことです。
糖尿病と糖尿病性腎症は相当因果関係が認められるため、糖尿病性腎症の初診日は「糖尿病についてはじめて医師等の診療を受けた日」となります。
本事案の場合は、13年前となります。
では、人工透析療法施行中の場合の障害年金の取扱いを確認しましょう。
人工透析療法施行中の場合
人工透析療法施行中のものは、原則として障害年金2級に認定されます。
人工透析をしていても障害年金が不支給になる場合
人工透析療法施行中の場合、上記の通り障害の状態は原則として2級に該当します。
にもかかわらず、「人工透析療法施行中なのに障害年金を受給できなかった」と弊所に相談に見える方が度々おられます。
人工透析療法施行中なのに障害年金を受給できなかった理由は、十中八九「初診日が特定できていない」というものです。
特に本事案のように、人工透析に至るまでに発病から10年以上経過していることも珍しくありません。
そのため、初診日の特定が難しいというケースが散見されます。
「初診日の証明」が何より重要!

初診日の証明書(受診状況等証明書といいます)は、原則として、カルテに基づいて作成していただきます。カルテの保存期間は法律上5年間ですので、初診日に受診した医療機関にいかなくなってから5年以上経っている場合はカルテが破棄されていることがあります。
医療機関によっては5年より長い保存時間を定めているところもありますので、まずは連絡して確認しましょう。
初診日を確定できないと、
- 障害基礎年金の請求か、障害厚生年金の請求か。
- 保険料納付要件を満たしているか。
- 障害認定日はいつか。
を決めることができません。
これは、どんなに現在の障害の状態が重くても、障害年金の請求手続きすべてが止まってしまうことを意味します。
自分ひとりでは初診日が分からない、確定できないという方はご相談ください。
初診日の確定のために探偵のようになります。
また、腎疾患では受診状況等証明書の他に、「初診日に関する調査票」も提出する必要があります。
初診日の証明については、それだけ厳格さが求められます。

初診日の証明についてご不安な方は、以下からお問い合わせください。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。