うつ病で退職前ずっと休職。失業手当はもらえないのでしょうか。障害者年金はもらえますか。

障害年金のことなら障害年金.jp

障害年金ならお任せください
障害年金に関する無料相談は06-6429-6666までどうぞ!平日9時から18時まで受け付けています
 

うつ病で退職前ずっと休職。失業手当はもらえないのでしょうか。障害者年金はもらえますか。

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日: 最終更新日:

うつ病で休職していました。

傷病手当金をもらいながら休職していましたが、休職期間満了により退職となりました。

傷病手当金の受給期間も終わり、今後は失業手当をもらうことになるのですが、退職前ずっと休職していたので退職前の給料はありませんでした。

この場合失業手当はもらえないのでしょうか。

また、障害者年金というのがあると聞きましたがこれはもらえるのでしょうか。

ご質問者様の場合、失業手当(正式名称は「基本手当」なので、以下「基本手当」と呼びます。)、障害年金ともに受給できる可能性があります。

本回答は、一部の専門的な用語をわかりやすく言い換えて説明しています。

正確な情報を必要とする方は厚生労働省のホームページをご覧ください。

基本手当を受給する条件

離職の日以前2年間に通算12か月以上の勤務実績があれば、基本手当を受給できます。

なお、会社都合ではなく、自己都合による退職の場合は、受給できるまで3ヶ月待つ必要があります。

ご質問者様は休職後、そのまま退職されたとのことですので、離職日以前2年間に「勤務した期間」が12か月に満たないかもしれません。

こうした場合、次のような判断をします。

病気やけがによって30日以上賃金の支払いを受けられなかった場合、離職の日以前2年間にその日数を加算した期間に、「勤務した期間」が通算して12か月以上あるかどうかを判断します。

これにより「離職の日以前2年間」の期間を、最長で4年間まで延長することができます。

疾病、負傷などを理由に退職した場合の特例

うつ病によって退職されたとのことですので、「特定理由離職者」という特例に該当するかもしれません。

特定理由離職者になるかは、医師の診断書を提出し、最終的にハローワークが判断します。

特定理由離職者は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば、基本手当の受給資格が発生します。

特定理由離職者になると、7日間の待期期間後から基本手当の支給が開始され、3か月も待つ必要がありません。

ただし、実際に現金が振り込まれるのは受給資格決定日から約1ヶ月後です。

すぐにお金が入ってくるわけではありませんので、ご注意ください。

就職困難者に該当するかもしれません。

基本手当を受給中に必要な求職活動の軽減措置

基本手当を受給する場合、4週間の間に原則として2回以上求職活動を行う必要があります。

しかし、精神障害者(精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人等)であれば、求職活動が1回で済みます。

精神障害者とは、次のいずれかに該当していて、症状が安定し、就労が可能な状態にある者をいいます。

  • 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者
  • 統合失調症、躁うつ病(躁病及びうつ病を含む)または、てんかんにかかっている者

※うつ状態は就職困難なものに該当しない

基本手当を受給できる日数が長くなります。

合計で何日分の基本手当をもらえるか(所定給付日数)は、失業前に雇用保険に加入していた期間、失業時の年齢、失業に至った理由などによって決まります。

就職困難者の場合は、その他の者に比べて全般的に所定給付日数が長めに設定されています。

基本手当の受給期間延長の申請

基本手当は、原則、離職日の翌日から1年以内(以下、「受給期間」という。)の失業している日について、一定の日数分支給されます。

しかし、この受給期間内に、病気などで引き続き30日以上職業に就くことができない場合は、その期間の基本手当は受給できません。

そのため、ハローワークに申請することにより、受給期間に、職業に就けない期間を加えることができ、受給期間を最長、離職日の翌日から4年以内まで延長することができます。

基本手当は、受給期間のうち、所定給付日数を限度として支給されます。

障害年金と基本手当を同時に受給するには

障害年金と基本手当を同時に受給することができます。

一方が減額や支給停止されることはありません。

「失業手当は働けるからもらうもの。障害年金は働けないからもらうもの。両方をもらうことはできない」という意見を耳にすることがあります。

しかし、障害年金は働けないからもらうものではありません。

障害の状態が障害等級に該当するからもらうものです。

働いていたとしても障害等級に該当すると判断されれば、受給することができます。

基本手当をもらうための「働ける」とは、週に5日、40時間、正社員として働くということを意味するものではありません。

例えば、体調がよくないため週に3日、1日4時間の軽易な仕事を探すことも就職活動であり、失業手当をもらうことができます。

この両者は矛盾するものではありません。

そのため、障害年金と雇用保険法の基本手当は併給することができます。

障害年金の程度について

精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定されます。

1級 他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のもの
2級 必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度のもの
3級
厚生年金保険のみ
労働に著しい制限を受ける程度のもの。職場の援助のものと就労ができる。
障害手当金
傷病が治った(症状が固定した)もので、労働が制限を受けるか、労働に制限を加えることを必要とする。

 

ご質問内容からは日常生活能力の減退の程度はわかりかねますが、就労が継続できない状態とのことですので、受給の可能性も考えられます。

障害年金の申請をしましょう。

障害年金の審査について

障害年金の審査に、面接はありません。

すべて書類で審査されます。

そのため、書類だけで「日常生活にどのような制限を受けているのか」「働いているならどんな風に働いているのか」を審査機関に分かるように作成しなければなりません。

本当は障害年金を受給できる状態なのに、書類が不十分だからといって不支給になるのは残念なことです。

障害の状態の審査には、主に「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」が使用されます。

精神の診断書について

障害年金を請求するための診断書は、治療のための医学的な診断書ではなく、生活に必要な所得保障のための社会医学的な診断書です。

そのため、病気やけがなどによって日常生活にどれくらい影響を及ぼしているかがわかるように作成いただくことが大切です。

自分一人でお医者様に伝えることが難しい場合は、お医者様に伝えるべきポイントを整理するようサポート致しますのでお問い合わせください。

病歴・就労状況等申立書について

これは、「発病から現在までの病状・治療の流れ」「日常生活の様子」を記述し、あなたの症状や生活状況が、障害年金の基準を満たすことを申し立てるものです。

適切な「病歴・就労状況等申立書」を作るために必要なことは以下の2点です。

  1. 自分自身の状況を客観的に把握すること
  2. 把握した内容を、審査機関に伝わるようにわかりやすく記述すること

ただでさえ障害を抱えて大変な状況なのに、時間と精神的・体力的な負担がかかる作業になるおそれがあります。

私にご相談いただければ、代筆いたします。

障害年金を受給するために

障害年金の申請は、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

「事務手数料の2万円を支払うのが惜しくて、とりあえず自分でやってみたけど不支給だった。なんとかしてください」というご相談をいただくケースがあります。

当然その時点からできる限りのサポートをさせていただくのですが、事後重症請求の方の場合、1か月請求が遅くなれば、障害基礎年金2級なら毎月約6万5千円ずつ捨てていくことになります。

最初にかかる2万円の事務手数料を惜しんだばかりに、障害年金の受け取りが数か月遅くなっては本末転倒です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。

お問合せフォームへ

お電話でも承ります

06-6429-6666

平日9:00~18:00