3年前の交通事故で脊髄損傷になり、後縦靭帯骨化症と診断されました。障害年金は支給されますか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は3年前の交通事故で脊髄損傷になり、後縦靭帯骨化症と診断されました。
今は身体障害者手帳2級を交付されています。
知人より障害年金のことを聞き、申請を検討しています。
ここ10年くらいは主人の扶養に入っています。
この状態で障害年金は支給されますか?
本回答は2018年12月現在のものです。
ご質問内容からは、具体的な障害の状態が分かりかねますが、
身体障害者手帳2級を交付されているとのことですので、
障害基礎年金が支給される可能性も考えられます。
ご質問者様の場合、ここ10年はご主人の扶養に入っているとのことですので、
障害基礎年金の申請になることが考えられます。
その場合、障害の状態が2級以上に該当すると判断された場合、支給されます。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、
初診日に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
※初診日とは…障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について
- 障害基礎年金…1級および2級
- 障害厚生年金…1級、2級および3級
後縦靭帯骨化症のため、上肢および下肢などの広範囲にわたって障害がある場合には、
肢体の機能の障害の認定基準により認定されます。
肢体の機能障害の認定について
肢体の機能の障害の程度は、
関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、
日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定されます。
なお、他動可動域による評価が適切ではないものについては、
筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、
日常生活における動作の状態から身体機能を総合的に認定されます。
肢体の障害の認定基準は、以下の通りです。
肢体の障害の認定基準
【1級】
- 一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
- 四肢の機能に相当程度の障害を残すもの
【2級】
- 一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
- 四肢に機能障害を残すもの
【3級】
- 一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの
ただし、疼痛については、以下のように取り扱われます。
疼痛について
疼痛は、原則として認定の対象となりません。
ただし、次の1〜4等の場合は、
発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、以下の通りに取り扱います。
- 四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛
- 脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛
- 根性疼痛
- 悪性新生物に随伴する疼痛等
- 3級…軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
- 障害手当金…一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの
上記について参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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