人工関節ですが、先天性側弯症なので障害厚生年金3級はもらえないですか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は軽度の先天性側弯症なのですが、特に支障は感じていませんでした。
30歳の時に交通事故にあい、その時から左股関節の痛みが出て、32歳の時に人工関節術をしました。
30歳の時は会社員でしたので、障害厚生年金3級がもらえますか?
それとも先天性の障害ということで国民年金になって3級はもらえないですか?
本回答は2020年4月現在のものです。
ご質問内容からは詳細がわかりかねますが、先天性側弯症と人工関節には相当因果関係がなく、人工関節の初診日は、交通事故にあった厚生年金加入期間中なのであれば、障害厚生年金3級が認定される可能性が考えられます。
相当因果関係とは
前の疾病または負傷がなかったならば、後の疾病が起こらなかったであろうと認められる場合は、相当因果関係ありと見て前後の傷病を同一傷病として取り扱います。
そのため初診日は、前の疾病または負傷について初めて医師等の診療を受けた日となります。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
人工関節を挿入置換したものについて
一下肢の3大関節中1関節以上に人工関節をそう入置換したものは、原則として3級と認定されます。
双方の因果関係の有無についてはお答えいたしかねますが、3級は厚生年金にしかない等級のため、障害厚生年金の請求であれば認定を得ることができますが、障害基礎年金の請求では認定を得ることができません。
人工関節で認定を得るために、交通事故にあった時が初診日と主張し、障害厚生年金の請求をされてはいかがでしょうか。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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