交通事故で右下肢を損傷。どのように障害年金を申請すればよいのでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は1歳の時に交通事故で右下肢を損傷し、身体障害者手帳3級を交付されました。
20歳の時、障害年金は1級と2級しかないと聞いたので、自分は該当しないと思って申請はしませんでした。
現在25歳ですが、最近になり障害年金2級に該当するかもしれないと聞き、申請しようと思います。
障害年金は5年分さかのぼって申請ができると聞いたのですが、20歳の時は大学生で、国民年金は猶予していました。
今は厚生年金を納めているのですが、私の場合、どのように障害年金を申請すればよいのでしょうか?
本回答は2020年11月現在のものです。
ご質問者様の場合、20歳前傷病の障害基礎年金の申請になります。
初診日(1歳の時、交通事故で初めて病院を受診した日)の証明書と現在の診断書を取得することができれば、事後重症請求が可能です。
また、20歳の誕生日時点の診断書を取得することができれば、さかのぼって請求(遡及請求といいます)することが可能となります。
20歳前傷病の障害基礎年金とは
先天性の病気などにより20歳前から障害があり、初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が認定基準に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
等級は1級と2級があり、障害の程度によって決められます。
※初診日とは、出生直後に、あるいは乳幼児期の健康診断(6ヶ月〜3歳時健診)、または養護学校、更生相談所等の各種検査のいずれかにおいて、医師または歯科医師の診断により、20歳までに障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合を含みます。
事後重症請求とは
障害認定日に、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなかった場合でも、その後、状態が悪化し、障害等級に該当する障害の状態となった場合、65歳に達する日の前日までに裁定請求をすることができます。
遡及請求とは
遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。
障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、遡及請求を行うことができます。
20歳前傷病の障害基礎年金の障害認定日とは
20歳前傷病の障害基礎年金の障害認定日は、
- 20歳の誕生日
- 請求する傷病の初診日から起算して1年6か月を経過した日
のいずれか遅い方となります。
ご質問者様の場合、右下肢の損傷で身体障害者手帳3級を交付されているとのことですので、障害の状態は、「一下肢の機能を全廃したもの」であることが拝察されます。
下記の障害認定基準に当てはめると2級に該当する可能性が考えられますので、初診日の証明書(受診状況等証明書)と診断書を取得し、申請を検討されてはいかがでしょうか。
一下肢の機能障害の認定基準
- 2級…一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの
- 3級…一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの、例えば、起床から就寝まで固定装具を必要とする程度の動揺関節をいう
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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