損害賠償金と障害年金との調整について以下で確認しましょう。
損害賠償金と障害年金との調整について
障害年金の受給権者が第三者行為による事故に遭い、負傷した場合、被害を受けた受給権者は、加害者である第三者に対し、損害賠償の請求を行うことができますが、同時にその事故により障害年金を受ける権利も発生することになります。
この場合、被害を受けた方は、同一の事由により二重の生活補償を受けることになりますが、被害者の損害については、本来、加害者が賠償すべきものであり(民法第709条)、加害者が損害賠償を行わないとすれば、加害者は不当な利益を得たことと同じ結果になります。
また、その事故が起こっていないとしたら、その事故により障害年金を受ける権利も発生することはありません。
そのため、このような不合理を避けるために、受給権者(被害者)、保険者(厚生労働省)および第三者(加害者)間で調整を図る規定が設けられています。
具体的には、損害賠償金(自賠責保険等を含む。)を受けたときは、事故日の翌月から起算して最長36ヶ月(事故日が平成27年9月30日以前の場合は最長24ヶ月)の範囲内で年金の支給停止を行われます。
なお、調整の対象となるのは、損害賠償金の全額ではなく、その中でも年金と同じ性格を持っている生活補償費相当額(逸失利益)のみが対象となります。
本事案の場合
本事案の場合、損害賠償を受ける理由となった交通事故とは無関係の人工透析について障害基礎年金を受給しており、同一の事由から二重の生活補償を受けたことにはなりません。
そのため本事案の場合は、交通事故の相手方から損害賠償を受け取ることとなっても、障害基礎年金が減額もしくは支給停止になることはありません。
ご安心ください。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。