「保険料がずっと未納なので申請できないと言われました」とのことですので、まず、保険料納付要件について確認し、次に、本事案の場合に障害年金の請求が可能かを検討しましょう。
保険料納付要件とは
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
本事案の場合
本事案の場合、上記1または2を満たしていないが、但し書きの「20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合」に該当すれば、保険料納付要件を問われず、20歳前傷病の障害基礎年金の請求が可能ではないかと検討されているものと拝察いたします。
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20歳前傷病の障害基礎年金とは…
先天性の病気などにより初診日が20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が1級または2級に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
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初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
自閉スペクトラム症の初診日は「精神科じゃないとダメ」などということはありません。
かかりつけの小児科医で自閉スペクトラム症の診断を受けていたり、現在の診断につながる診断を受けていたような場合は、小児科での受診が初診日となります。
「小児科でどのような診療、診断を受けていたか」が重要となります。
いただいている情報のみでは、17歳時の小児科の受診時が初診日として認められるか否かは判断いたしかねますが、上記をご参考のうえ、障害年金の請求をご検討されてはいかがでしょうか。
では、どのような状態なら自閉スペクトラム症で障害基礎年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら自閉スペクトラム症で障害基礎年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
障害が重い順に、1級、2級となります。
発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことが出来ないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をされます。
1級、2級の状態は、以下の通りとなっています。
| 障害年金の等級 |
障害の状態 |
| 2級 |
日常生活に著しい制限があるもの |
| 1級 |
他人の介助がなければほとんど自分の用事を済ませることができないもの |
障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
なお、不安障害については原則として障害年金の認定の対象とされておりません。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。