CRPSで障害厚生年金を請求しましたが、不支給でした。審査請求ではどのように書いたらいいですか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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疼痛(CRPS)で障害厚生年金を請求しましたが、不支給でした。
審査請求をしようと考えています。
足の三大関節のうち、二関節が通常の2/1以下しか稼働しなくなりました。
筋力は二関節は半減になってます。
審査請求ではどのように書いたらいいですか?
本回答は2018年6月現在のものです。
障害年金の不服申立ては、最初の決定が誤りである理由を適示し、
求める決定をするべき理由を提出します。
先の診断書や病歴・就労状況等申立書の内容が、
障害認定基準と照らし合わせて、等級に該当しているかを確認し、
該当していると思われるのであれば、その旨を記載します。
CRPSに特徴的とされる症状は様々で、
灼熱痛、感覚過敏、発汗異常、筋肉の萎縮などがあると言われています。
ご質問者様の場合、
下肢の関節可動域と筋力に障害があることが拝察されるため、
以下の認定基準により審査されることが考えられます。
肢体の障害の認定について
肢体の障害の程度は、関節可動域、筋力、巧緻性、速さ、耐久性を考慮し、
日常生活における動作の状態から、身体機能を総合的に認定されます。
両下肢の障害の認定基準
- 1級…両下肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が全く用を廃したもの
- 2級…両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、「肢体の障害関係の測定方法」による参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 3級…両下肢に機能障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ一関節の筋力が半減しているもの
一下肢の機能障害の認定基準
- 2級…一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの
- 3級…一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの、例えば、起床から就寝まで固定装具を必要とする程度の動揺関節をいう
疼痛の認定について
疼痛は、原則として認定の対象とはなりませんが、
四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛、
脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛、
根性疼痛、悪性新生物に随伴する疼痛等の場合は、
疼痛発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、
次のように取り扱われます。
- 軽易な労働以外の労働に支障がある程度のものは、3級と認定する。
- 一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるものは、障害手当金に該当するものと認定する。
先の診断書や病歴・就労状況等申立書の記載内容がわかりかねますが、
上記の認定基準に該当すると思われるのであれば、
その旨を記載し、不服申し立てをしましょう。
障害年金の不服申立てについて
下された決定のどこが不当であるか、その不当である根拠は何かを分析し、
決定が誤りであることを指摘し、自身の請求が認められる根拠を示す等、
不服申立てには専門知識が必要ですので、
関連書籍をご購入の上、審査請求をされることをお勧めします。
1度目の申請で希望するような結果が得られないと、
再審査請求で決定が覆るのは15%前後を推移しています。
慎重にご準備ください。
不服申立ての流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。
社労士への依頼も合わせてご検討ください
よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。
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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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