2年前からベーチェット病の症状はあったので、障害年金を申請できる時期は過ぎていますか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
-
私は28歳女性です。先月、ぶどう膜炎と診断されました。
医師からはベーチェット病の可能性もあると言われました。
この病気は障害年金がもらえるそうですが、初診日から1年6か月待たないといけないとあります。
私の場合、ベーチェット病の可能性があると言われたのは先月ですが、2年前から眼の症状や皮膚の症状があり、その時はベーチェット病とは言われませんでしたが、今思えばその時から症状はあったと思います。
この場合、初診日から1年6か月は過ぎているので、障害年金がもらえるのでしょうか?
ご質問内容からは、2年前にどのような症状があり、どのような経緯で現在に至るか分かりかねるため、どちらが初診日になるかの判断は致しかねます。
例えば、2年前から眼症状や皮膚症状があり、診断は確定しなかったが症状が継続しており、治療も継続し、2年かけてベーチェット病の診断名が確定した場合は、2年前が初診日になる可能性が考えられます。
しかし、2年前に受診したが診断が確定しないため治療は受けていない、通院はしていない等のケースでは、2年前が初診日とはならない可能性も考えられます。
その場合は、ベーチェット病の可能性があると言われた時が初診日になる可能性が考えられます。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
どちらが初診日になるか分かりかねますが、初診日から1年6か月経過した日が障害認定日となり、障害認定日以降、請求が可能となります。
請求日の時点で眼の症状がある場合は、次の認定基準によって審査されることが考えられます。
参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
視力障害の認定基準について
【1級】
- 視力の良い方の眼の視力が0.03以下のもの
- 視力の良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの
【2級】
- 視力の良い方の眼の視力が0.07以下のもの
- 視力の良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの
【3級】(症状が固定していないもの)
- 視力の良い方の眼の視力が0.1以下のもの
【障害手当金】(症状が固定しているもの)
- 視力の良い方の眼の視力が0.6以下のもの
- 一眼の視力が0.1以下のもの
視野障害の認定基準
◎自動視野計に基づく認定基準
- 1級…両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
- 2級…両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
- 3級…両眼開放視認点数が70点以下のもの
- 障害手当金…両眼開放視認点数が100点以下のもの又は、両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
◎ゴールドマン型視野計に基づく認定基準
【1級】- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつI/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの
【2級】
- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつI/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
- 求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、I/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの
【3級】(症状が固定していないもの)
- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下のもの
【障害手当金】(症状が固定しているもの)
- 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの
- I/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
(本回答は2022年3月現在のものです。)
障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
当サイトでは1分で障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。
◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。疑問などがございましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
ベーチェット病に関するその他のQ&A
- ベーチェット病で身体障害者手帳4級だと障害年金はもらえないでしょうか。
- 私は4年前からベーチェット病と診断されています。体に力が入らず怠くて動けないため、一日中寝ていることもあります。家のことは両親がしてくれていますが、申し訳ない気持ちでいっぱいです。身体障害者手帳は4級ですが、本当は3級に相当する程度です。手帳を取る時に、働くんだったら低い等級の方がいいだろうということで4級になりました。しかし障害年金は3級までしかないので、やはり手帳が4級だと障害年金はもらえないでしょうか。
- ベーチェット病で体中の関節が痛い。このような状態で障害年金をもらうことは可能ですか。
- 私は5年前からベーチェット病と診断され、現在も通院中です。体中の関節が痛くて、口内炎もあります。ずっと続けていたスーパーのパートも現在は休職中で、今のところ復帰予定は立っていません。収入はゼロですので生活が困窮しています。知人の話では障害年金がもらえるのではないかということですが、私のような状態で障害年金をもらうことは可能なのでしょうか。
- 2年前からベーチェット病の症状はあったので、障害年金を申請できる時期は過ぎていますか?
- 私は28歳女性です。先月、ぶどう膜炎と診断されました。医師からはベーチェット病の可能性もあると言われました。この病気は障害年金がもらえるそうですが、初診日から1年6か月待たないといけないとあります。私の場合、ベーチェット病の可能性があると言われたのは先月ですが、2年前から眼の症状や皮膚の症状があり、その時はベーチェット病とは言われませんでしたが、今思えばその時から症状はあったと思います。この場合、初診日から1年6か月は過ぎているので、障害年金がもらえるのでしょうか?
- 重症筋無力症で障害年金はもらえるのでしょうか。
- 私は2年前に重症筋無力症と診断されました。きっかけは、眼科に眼鏡を作りに行った時、よくまぶたが下がるなあと思っていたので、そのことを医師に相談したことです。症状としては右目のまぶたが下がる程度で、目が疲れやすいのはありますが、二重に見えたりまぶしくて目が開けられないといった症状は今のところまだありません。このような状態でも障害年金はもらえるのでしょうか。
- 大腿骨頭壊死と診断されたときは厚生年金に加入していたので、障害厚生年金の請求になるのではないですか?
- 私は10代の頃からベーチェット病によりステロイドを使用しています。そしてこの度、それが原因で大腿骨頭壊死と診断され、人工骨頭になりました。障害厚生年金3級が受給できるだろうと考えていましたが、年金事務所では、障害基礎年金の請求になるので3級は受給できないと言われました。ステロイドが原因なので、ベーチェット病は10代の頃からだそうです。しかし、大腿骨頭壊死と診断されたときは厚生年金に加入していたので、障害厚生年金の請求になるのではないですか?