不全型ベーチェット病と心疾患の2つの病気で障害年金を申請すれば支給されますか?

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不全型ベーチェット病と心疾患の2つの病気で障害年金を申請すれば支給されますか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私は2年前に不全型ベーチェット病と診断されました。

また子供の頃から心臓に疾患があり、不整脈もあります。

パートで働いているのですが、倦怠感や発熱、足の関節炎などがあり、

1日数時間の仕事にも支障をきたしています。

パートをやめようと思うのですが、

治療費もかかりますし、わずかな収入でもなくなると困ります。

2つの病気で障害年金を申請すれば支給されますか?

本回答は2018年1月時点のものです。

 

障害年金の申請において、複数の障害がある場合の認定では、

併合認定が行われる場合がありますが、

必ずしも上位等級に認定されるとは限りません。

それぞれの障害の程度について審査され、

併合認定表により障害の程度が認定されます。

 

まず不全型ベーチェット病についてですが、

不全性ベーチェット病の症状はさまざまであり、

眼症状や口内炎、関節炎などがあると言われています。

 

ご質問者様の場合、足の関節炎があるとのことですが、

痛みがあるだけでは認定が得られる可能性は低いでしょう。

 

疼痛について

疼痛は、原則として認定の対象となりません。

ただし、次の1〜4等の場合は、

発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、以下の通りに取り扱います。

  1. 四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛
  2. 脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛
  3. 根性疼痛
  4. 悪性新生物に随伴する疼痛等
  • 3級…軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
  • 障害手当金…一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの

 

なお、下肢の機能に障害がある場合は、以下の基準により認定されます。

下肢の障害の認定基準

【1級】

  • 両下肢の用を全く廃したもの…両下肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が全く用を廃したもの

【2級】

  • 両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、「肢体の障害関係の測定方法」による参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
  • 一下肢の用を全く廃したもの…一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの
  • 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

【3級】

  • 両下肢に機能障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ一関節の筋力が半減しているもの
  • 下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの、例えば、起床から就寝まで固定装具を必要とする程度の動揺関節をいう
  • 身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

 

次に、不整脈についてですが、

難治性不整脈の認定基準は、以下の通りです。

 

難治性不整脈の認定基準

心疾患の検査での異常検査所見は以下の通りです。

区分

異常検査所見

A

安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは 0.5mV以上の深い陰性T波(aVR誘導を除く。)の所見のあるもの

B

負荷心電図(6Mets 未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの

C

胸部X線上で心胸郭係数 60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの

D

心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの

E

心電図で、重症な頻脈性又は徐脈性不整脈所見のあるもの

F

左室駆出率(EF)40%以下のもの

G

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が 200pg/ml 相当を超えるもの

H

重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に 50%以上の狭窄、あるいは、3 本の主要冠動脈に 75%以上の狭窄を認めるもの

I

心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

(注 1) 原則として、異常検査所見があるもの全てについて、それに該当する心電図等を提出(添付)させること。

(注 2) 「F」についての補足

心不全の原因には、収縮機能不全と拡張機能不全とがある。

近年、心不全症例の約 40%はEF値が保持されており、このような例での心不全は左室拡張不全機能障害によるものとされている。しかしながら、現時点において拡張機能不全を簡便に判断する検査法は確立されていない。左室拡張末期圧基準値(5−12mmHg)をかなり超える場合、パルスドプラ法による左室流入血流速度波形を用いる方法が一般的である。この血流速度波形は急速流入期血流速度波形(E波)と心房収縮期血流速度波形(A波)からなり、E/A比が 1.5 以上の場合は、重度の拡張機能障害といえる。

(注 3) 「G」についての補足

心不全の進行に伴い、神経体液性因子が血液中に増加することが確認され、心不全の程度を評価する上で有用であることが知られている。中でも、BNP値(心室で生合成され、心不全により分泌が亢進)は、心不全の重症度を評価する上でよく使用されるNYHA分類の重症度と良好な相関性を持つことが知られている。この値が常に 100 pg/ml 以上の場合は、NYHA心機能分類で2度以上と考えられ、200 pg/ml 以上では心不全状態が進行していると判断される。

(注 4) 「H」についての補足

すでに冠動脈血行再建が完了している場合を除く。

 

【1級】

以下2点を満たすもの

  1. 病状(障害)が重篤で安静時においても、心不全の症状(NYHA心機能分類クラス4)を有する
  2. 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

【2級】

  • 以下2点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のEがある
  2. 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
  • 以下3点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のA,B,C,D,F,Gのうち 2 つ以上
  2. 病状をあらわす臨床所見が5つ以上
  3. 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの、または、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

【3級】

  • ペースメーカー、ICDを装着したもの
  • 以下3点を満たすもの
  1. 上記異常検査所見のA,B,C,D,F,Gのうち 1 つ以上
  2. 病状をあらわす臨床所見が1つ以上
  3. 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

 

上記の障害の程度についてそれぞれ審査され、

併合により、さらに上位等級に認定される可能性も考えられます。

 

ご質問内容からは、足の筋力や他動可動域、

心疾患の検査成績や日常生活状況等が分かりかねますので、

認定が得られるかについては判断いたしかねますが、

お仕事にも支障をきたしているとのことですので、

障害年金の申請を検討されてはいかがでしょうか。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

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