多発性骨髄腫で障害年金をもらうことは可能でしょうか。

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多発性骨髄腫で障害年金をもらうことは可能でしょうか。

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私は3か月前に受けた血液検査で異常を指摘され、多発性骨髄腫と診断されました。

まだ第1段階だそうで、症状も軽い貧血がある程度なので、現段階では何の治療もなく経過観察をするしかないということです。

しかし、来月には60歳になるため定年退職となり、この病気を抱えながらの再就職は難しいようで、老齢年金をもらう年齢にも達していないので、しばらく無収入の状態になります。

この病気で障害年金をもらうことは可能でしょうか。

多発性骨髄腫は障害年金の対象となっていますので、要件を満たすことができれば受給は可能です。

 

ご質問者様の場合、3か月前の血液検査で異常を指摘され診断されたとのことですので、まだ申請できる時期は到来していないでしょう。

次の要件を満たし、申請できる時期が経過し、その時点で障害の状態が認定基準に該当する程度であれば、障害年金を受給することが可能となります。

初診日要件とは

初診日は、国民年金と厚生年金のどちらに加入していたか、その加入していた制度によって、もらえる年金の種類が決まります。

  • 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
  • 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
  • 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金

※初診日とは…障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

※障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について

  • 障害基礎年金…1級および2級
  • 障害厚生年金…1級、2級および3級

症状の重さによって等級が分けられています。3級が最も症状が軽く、2級、1級になるにつれて症状が重く、また受給額も多くなります。

 

保険料納付要件とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。

 

障害認定日要件とは

障害認定日において、一定以上の障害状態にあるかどうかで判断されます。

※障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

白血球系・造血器腫瘍疾患(白血球、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)の認定基準

障害の程度

障害の状態

1級

A表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの

2級

A表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの

3級

A表3欄に掲げる所見があり、B表3欄に掲げる所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

 

A表

区分

臨床所見

1

  1. 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感 染症、肝脾腫等の著しいもの
  2. 輸血をひんぱんに必要とするもの
  3. 治療に反応せず進行するもの

2

  1. 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感染症、肝脾腫等のあるもの
  2. 輸血を時々必要とするもの
  3. 継続的な治療が必要なもの

3

継続的ではないが治療が必要なもの

※A表に掲げる治療とは、疾病に対する治療であり、輸血などの主要な症状を軽減するための治療(対処療法)は含まない。

※A表に掲げる治療に伴う副作用による障害がある場合は、その程度に応じて、A表の区分を2以上とする(CTCAEのグレード2以上の程度を参考とする。)。

B表

区分

検査所見

1

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl未満のもの

2

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl以上 9.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl以上 5 万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl以上 1,000/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl以上 600/μl未満のもの

3

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が9.0g/dl以上10.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 5万/μl以上10万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 1,000/μl以上 2,000/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 600/μl以上 1,000/μl未満のもの

 

 一般状態区分表

区分

一般状態

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など

歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

 

ご質問者様の場合、初診日が3か月前であれば、あと1年3か月経過すれば障害認定日が到来します。

障害認定日の時点で、検査数値等が上記の認定基準に該当する程度であれば、障害年金が受給できる可能性が考えられます。

障害認定日の到来を待って、申請をご検討されてはいかがでしょうか。

 

(本回答は2022年9月現在のものです。)

障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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