5年前に大きな病院で閉塞性血栓性血管炎と診断されました。障害年金はもらえますか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は48歳男性です。10年くらい前から足のしびれやむくみがあり、
整形外科や神経内科などいろいろ回りましたが、
病名がつきませんでした。
5年前に大きな病院で閉塞性血栓性血管炎と診断されました。
それからも症状は良くならず、歩行が困難です。
少しの距離なら歩けるのですが、30メートルくらい歩くと足が痛くなり歩けません。
普段は車いすを使っています。
当時、会社勤めをしていましたが、結局退職し、現在は無職です。
障害年金はもらえますか?
本回答は2017年5月時点のものです。
閉塞性血栓性血管炎は、
四肢(主として下肢)の末梢動脈の内膜の炎症により動脈の閉塞をきたし、
血流障害が生じる病気で、バージャー病やビュルガー病とも呼ばれています。
ご質問者様も、車いすを使用されているとのことですので、
重い障害が残ったものと推察いたします。
両下肢の障害による障害年金の各等級に該当する障害の状態は以下の通りとなります。
両下肢の障害の認定基準
- 1級…両下肢の3大関節中それぞれ2関節以上の関節が全く用を廃したもの
- 2級…両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が、「肢体の障害関係の測定方法」による参考可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 3級…両下肢に機能障害を残すもの、例えば、両下肢の3大関節中それぞれ一関節の筋力が半減しているもの
ただし、疼痛については、以下のように取り扱われます。
疼痛について
疼痛は、原則として認定の対象となりません。
ただし、次の1〜4等の場合は、
発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、以下の通りに取り扱います。
- 四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛
- 脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛
- 根性疼痛
- 悪性新生物に随伴する疼痛等
- 3級…軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
- 障害手当金…一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの
ご質問内容からは検査成績や日常生活状況等の詳細が分かりかねますので、
受給の可否については判断しかねますが、
仕事も退職されているとのことですので、
申請を検討されてはいかがでしょうか。
障害年金の申請について
障害の状態によって等級が決まりますが、
提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり
というケースが数多くあります。
そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。
審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、
1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。
慎重にご準備ください。
申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。
社労士への依頼も合わせてご検討ください
よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
私は元厚生労働省の事務官ですので、
役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。
もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。
疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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