18歳で骨折、28歳で人工関節。障害年金は受け取れますか?

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18歳で骨折、28歳で人工関節。障害年金は受け取れますか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
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公開日:

私が18歳のときに左足を骨折しました。

その時は正社員で働いていましたので、傷病手当をもらっていました。

その後20歳で退職し、25歳までフリーター。

国民年金は未払いです。病院も骨折が治った時点で行ってません。

いまは廃院しているので、カルテはないと思います。

26歳の時に結婚して主人の扶養に入ったのですが、

その頃から左足が痛くなり整形外科に行きました。

28歳で左足人工関節そう入しました。右足も痛みがあり人工関節になる予定です。

この状態で障害年金を受け取ることは可能でしょうか?

3歳の子供がいるのですが、加算などはつきますか?

本回答は2017年6月時点のものです。

 

人工関節をそう入したものは、原則として3級と認定されます。

障害年金3級は厚生年金にしかない等級です。

障害基礎年金の申請で3級相当では不支給となります。

 

障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について

  • 障害基礎年金…1級および2級
  • 障害厚生年金…1級、2級、3級および障害手当金

 

障害厚生年金か障害基礎年金か

障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、

初診日に加入していた年金制度によって決まります。

  • 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
  • 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
  • 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金

 

初診日とは

初診日とは、障害の原因となった傷病について、

初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

ご質問者様の場合、26歳の時に行った整形外科が初診日となると、

ご主人の扶養に入っている期間の初診となり、

障害基礎年金の申請となります。

またご質問内容から、20歳から25歳まで国民年金は未払いとありますので、

保険料納付要件を満たせないものと推察いたします。

 

「保険料納付要件」とは

初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。

  1. 初診日の属する月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
  2. 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと

※20歳前に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。

 

よって、26歳の時を初診として障害年金を受給することは難しいでしょう。

 

18歳の時の骨折と、現在の人工関節そう入と相当因果関係があるとされた場合は、

18歳時の受診が初診日となり、受給の可能性も考えられますが、

当時の病院はすでに廃院しているとのことですので、

初診を証明することが困難であることが推察されます。

 

初診日を証明する書類が添付できない場合であっても、

初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、

本人が申し立てた日を初診日と認めることができます。

 

具体的に、次の場合には、審査の上、本人の申し立てた初診日が認められます。

  1. 初診日について第三者(隣人、友人、民生委員など)が証明する書類があり、他にも参考資料が提出された場合
  2. 初診日が一定の期間にあることを示す参考資料が提出され、保険料納付要件など一定の条件を満たしている場合

 

初診日は、請求者が証拠を集め、できる限り証明しなければなりません。

当時の診察券やお薬手帳などが残っていないか、いま一度ご確認ください。

 

また、ご家族以外の第三者(三親等以内の親族は認められません)による確認項目は、

以下の通りです。

  • 発症から初診日までの症状の経過
  • 初診日頃における日常生活上の支障度合い
  • 医療機関の受診契機
  • 医師からの療養の指示など受診時の状況
  • 初診日頃の受診状況を知り得た状況 など

 

初診日の申し立てが認められ、なおかつ、

現在の人工関節と相当因果関係があるとされた場合は、

障害厚生年金の申請が可能となります。

 

障害年金の受給額については、以下の通りです。

障害年金の受給額(平成29年)

障害年金の受給額は平成29年現在、以下の通りとなっています。

  • 障害基礎年金1級…年974,100円
  • 障害基礎年金2級…年779,300円
  • 障害厚生年金1級…年974,100円+報酬比例の年金額×1.25
  • 障害厚生年金2級…年779,300円+報酬比例の年金額
  • 障害厚生年金3級…報酬比例の年金額(最低保証額584,500円)

※障害基礎年金の受給権者に加算対象となる子がいる場合、子の加算を受けることができます。

※障害厚生年金1級、2級の受給権者に加算対象となる配偶者がいる場合、配偶者の加給年金を受けることができます。

 

障害厚生年金3級の受給額は、上記の通り、報酬比例の年金額のみとなっているため、

加算対象となる子がいる場合でも、加算を受けることはできません。

2級以上に相当するとされた場合、加算を受けることができます。

 

上記でも記載しましたように、

人工関節をそう入したものは、原則として3級と認定されます。

ですので、その場合は子の加算を受けることはできません。

ただし、両下肢それぞれに人工関節を行った場合、2級に認定される場合があります。

 

両下肢に人工骨頭または人工関節をそう入置換した場合

両下肢の3大関節のうち1関節にそれぞれ人工骨頭または人工関節の

そう入置換手術を行った場合の障害認定については、

以下の要件のすべてを満たした場合には、2級以上に認定することとされています。

  1. 立ち上がる、歩く、片足で立つ、階段を登る、階段を下りるなどの日常生活動作が、実用性に乏しいほど制限されていること。例えば、日常生活動作の多くが一人で全くできないか、または必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、非常に困難であること。
  2. 下肢障害の主な原因および程度評価の根拠が、自覚症状としての疼痛のみによるものではなく、医学的、客観的にその障害を生ずるに妥当なものであること。
  3. 下肢の障害の状態が、行動量、気候、季節などの外的要因により一時的に大きく変動するものではなく、永続性を有すること。

 

今後、右足にも人工関節をそう入する予定とのことですが、

両下肢に人工関節をそう入してもなお、上記の要件をすべて満たしているのであれば、

2級以上に相当すると判断される可能性も考えられます。

2級以上の認定が得られた場合は、子の加算を受けることが可能となります。

 

障害年金の申請について

障害の状態によって等級が決まりますが、

提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり

というケースが数多くあります。

そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。

審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、

1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。

慎重にご準備ください。

申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。

 

社労士への依頼も合わせてご検討ください

よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。

私は元厚生労働省の事務官ですので、

役所の論理・理屈を理解しており、これまで90%以上の確率で認定を得ています。

もし社労士への依頼を検討される場合は、こういった点も合わせてお考えください。

疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。

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