医師が診断書を書かない場合、障害年金を申請するためには転院しかないのでしょうか?

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医師が診断書を書かない場合、障害年金を申請するためには転院しかないのでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日:

私は躁うつ病で7年ほど同じ病院に通院しています。

始めの2年くらいは前の院長先生でしたが、引退されてからは現在の院長先生に診てもらっています。

最近は特に状態が悪く、週2のパートもできなくなってきました。

障害年金の請求をしたいと思っているのですが、主治医が診断書は書けないと言います。

入院歴がなく、パートでも働けているから無理、通らないと言います。

さらに障害認定日の時は主治医ではなかったため、さかのぼりの診断書も書けないと言います。

障害年金を申請するためには、転院しかないのでしょうか?

本回答は2020年3月現在のものです。

 

障害年金の申請には診断書が必要です。

今の主治医がどうしても診断書は書けないというのであれば、転院も検討せざるを得ないでしょう。

 

ただし、遡及請求(さかのぼりの請求)の診断書は、今の病院に依頼しなければならないため、障害認定日時点の診断書が取得できない場合は、遡及請求をすることは難しいでしょう。

遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日に障害等級に該当しているが、知らなかったなどの理由で、障害認定日から1年以上経過して請求するものです。

障害認定日から3か月以内の診断書を取得することができれば、遡及請求を行うことができます。

障害認定日とは

障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 「初診日」から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

 

初診日とは

障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

具体的には次のような場合が初診日とされます。

  1. 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
  2. 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
  3. 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
  4. 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
  5. 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日

※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。

 

主治医が診断書は書けないという理由として、「入院歴がないこと」や「パートで働いているから」と仰っているようですが、入院歴の有無については、認定基準には明記されていません。

躁うつ病(双極性障害)の認定基準

  • 1級…高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
  • 2級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したりまたは頻繁に繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
  • 3級…気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが持続したりまたは繰り返し、労働に制限を受けるもの

 

入院歴がなくても認定が得られている事例はたくさんありますし、過去に入院歴があっても、現時点の状態が回復している場合は認定が得られないこともあります。

 

また就労については、就労の一事のみで受給の可否が決定するものではありません。

あくまでの障害の状態について審査され、日常生活状況等を総合的に判断し等級が決定するものですので、「パートでも働けているから無理、通らない」ということはありません。

精神障害で働いている方の日常生活能力については、次のように判断されます。

精神障害で就労している場合の日常生活能力の判断について

精神障害で就労している場合、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものととらえず、その療養状況を考慮するとともに、

  • 仕事の種類
  • 仕事の内容
  • 就労状況
  • 仕事場で受けている援助の内容
  • 他の従業員との意思疎通の状況

等を十分確認したうえで日常生活能力を判断されます。

 

精神の障害用の診断書には、病状の経過や具体的な日常生活状況について詳細に記載していただく必要があるため、それらについてしっかり把握していただいている医師にお願いしたいところです。

ご質問者様の場合も、まずは今の主治医に上記についてご理解いただき、診断書をお願いしましょう。

 

◎障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
こちらも合わせてご検討ください。

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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

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