10年前に肩を複雑骨折しました。今から障害年金をもらうことはできないでしょうか?

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10年前に肩を複雑骨折しました。今から障害年金をもらうことはできないでしょうか?

中井智博
中井智博社会保険労務士
  • 詳しいプロフィール
公開日: 最終更新日:

10年前に当時勤めていた会社でけがをし、右肩を複雑骨折しました。

当時、労災で数十万円もらいましたが、それ以外は何もありませんでした。

会社に不信感があったためすぐに退職し、別の会社に勤めましたが、肩の痛みはあまり改善せず、そのせいでできる仕事も限られ、思うように収入を得ることができません。

今更ですが、右肩の後遺症で障害年金をもらうことはできないでしょうか?

「右肩を複雑骨折した」とのことですので、どのような状態なら一上肢の障害で障害年金を受給できるか、確認しましょう。

どのような状態なら一上肢の障害で障害年金を受給できるか

障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。

▼障害基礎年金
1級と2級

▼障害厚生年金
1級、2級、3級

障害が重い順に、1級、2級、3級となります。

さらに、障害厚生年金は、初診日から5年以内にこれ以上は医療の効果が期待できない状態になった(傷病が回復して元気な状態という意味ではありません)ときに一時金で支給される障害手当金があります。

各等級に該当する障害の状態は、以下の通りとなっています。

障害の等級

障害の状態

2級

  • 一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が、不良肢位で強直しているもの
  • 一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
  • 一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の筋力が、著減または消失しているもの

3級

※障害厚生年金のみ

  • 一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの。

「用を廃したもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域の2分の1以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すものをいう。

  • 一上肢の機能に相当程度の障害を残すもの。

例えば、一上肢の3大関節中1関節が不良肢位で強直しているもの

障害手当金

※障害厚生年金のみ

  • 一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの。

「関節に著しい機能障害を残すもの」とは、関節の他動可動域が健側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すものをいう。

例えば、常時ではないが、固定装具を必要とする程度の動揺関節、習慣性脱臼をいう。

  • 一上肢に機能障害を残すもの

例えば、一上肢の3大関節中1関節の筋力が半減しているもの

本事案の場合

「右肩を複雑骨折」とのことですので、一上肢の3大関節中の1関節の障害にあたるでしょう。

上記認定基準に照らすと、3級または障害手当金に該当する可能性が考えられます。

例えば、右肩の関節をほとんど動かすことができない状態、もしくは固定装具を必要とする程度の動揺関節などで、症状が固定されていない場合は、3級の認定を得られる可能性が考えられます。

障害年金3級または障害手当金について

3級、障害手当金は、障害厚生年金にしかない等級です。

障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。

初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求が可能となり、3級または障害手当金の認定を得ることができます。

しかし、初診日の時点で国民年金に加入している場合は、障害基礎年金の請求になるため、3級もしくは障害手当金相当では障害年金を受給することができません。

※障害手当金は、初診日から5年以内に症状が固定し、かつ、固定日から5年以内に請求しなければ支給されません。

ただし、右肩の機能に大きな支障がなく、疼痛(痛み)が強い場合、疼痛については以下のように取り扱われます。

疼痛について

疼痛は、原則として認定の対象となりません。

ただし、次の1~4等の場合は、発作の頻度、強さ、持続時間、疼痛の原因となる他覚所見等により、以下の通りに取り扱います。

  1. 四肢その他の神経の損傷によって生じる灼熱痛
  2. 脳神経及び脊髄神経の外傷その他の原因による神経痛
  3. 根性疼痛
  4. 悪性新生物に随伴する疼痛等
  • 3級…軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のもの
  • 障害手当金…一般的な労働能力は残存しているが、疼痛により時には労働に従事することができなくなり、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの

上記の例外疼痛に該当しない疼痛の場合、疼痛による制限は捨象して審査をされることになります。

本事案の場合、現在具体的にどのような障害が残っているのか分かりかねますので、受給の可否判断までは致しかねますが、上記ご参考のうえ、障害年金の請求をご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金を受給するために

障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。

そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。

ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。

一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。

お気軽にお問合せください。

障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。

煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。

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