今回の返戻の理由について整理しましょう。
通常、病歴・就労状況等申立書の記載は、「発病から現在まで」を記載することとなっております。
しかしながら、以下の傷病に限っては、「生まれてから現在まで」を記載することとなっております。
今回の返戻の理由は、診断書の既存障害欄に「注意欠陥多動性障害」との記載があったため、生まれてから記載せよとの指示があったものと拝察いたします。
「記載漏れがあるため記載せよ」との指示でしょう。
そのため、初診日が幼少期になるものではないでしょう。
「発達障害の初診日は生まれた日」という誤解を散見しますので、以下で整理しておきましょう。
発達障害の初診日について
|
初診日とは…
初診日とは、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
|
初診日によって以下3点が決まりますので、障害年金の請求において、初診日の証明は非常に重要です。
- 障害基礎年金の請求か、障害厚生年金の請求か。
- 保険料納付要件を満たしているか。
- 障害認定日はいつか。
発達障害については先天的なものであったとしても、発達障害で初めて医師等の診療を受けた日が初診日となります。
ただし、以下のような場合には注意が必要です。
発達障害と診断される前に精神疾患で受診しているケース
精神疾患で初めて医師等の診療を受けた日が、初診日となります。
たとえば、最初の医療機関ではうつ病と診断されていたが、次に受診した医療機関で発達障害と診断されたようなケースでは、最初の医療機関を受診した日が初診日となります。
知的障害を伴う発達障害の場合
生まれた日が初診日となります。
本事案の場合
知的障害を伴う発達障害ではないでしょう。
そのため、初診日が変わることはありませんので、安心して返戻にご対応されるとよいでしょう。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。