脳挫傷による失語症は、障害年金の認定の対象とされています。
では、どのような状態なら失語症で障害年金を受給できるか、確認しましょう。
どのような状態なら失語症で障害年金を受給できるか
障害年金では、ケガや病気の程度に応じて等級が設定されています。
▼障害基礎年金
1級と2級
▼障害厚生年金
1級、2級、3級
障害が重い順に、1級、2級、3級となります。
さらに、障害厚生年金は、初診日から5年以内にこれ以上は医療の効果が期待できない状態になった(傷病が回復して元気な状態という意味ではありません)ときに一時金で支給される障害手当金があります。
失語症の認定について
障害年金の対象となる失語症とは、大脳の言語野の後天性脳損傷(脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷や脳炎など)により、一旦獲得された言語機能に障害が生じた状態のものをいいます。
2級、3級、障害手当金の状態は、以下の通りとなっています。
|
障害の程度
|
障害の状態
|
|
2級
|
音声又は言語機能に著しい障害を有するもの。
具体的には、発音に関わる機能を喪失するか、話すことや聞いて理解することのどちらか又は両方がほとんどできないため、日常生活が誰とも成立しないもの
|
|
3級
|
言語の機能に相当程度の障害を残すもの。
具体的には、話すことや聞いて理解することのどちらか又は両方に多くの制限があるため、日常会話が、互いに内容を推論したり、たずねたり、見当をつけることなどで部分的に成り立つもの
|
|
障害手当金
|
言語の機能に障害を残すもの。
具体的には、話すことや聞いて理解することのどちらか又は両方に一定の制限があるものの、日常会話が、互いに確認することなどで、ある程度成り立つもの
|
※失語症が、音声言語の障害の程度と比較して、文字言語(読み書き)の障害の程度が重い場合には、その症状も勘案し、総合的に認定されます。
障害年金の失語症の障害の程度は、以下により判断されます。
- 単語の呼称
- 短文の発話
- 長文の発話
- 単語の理解
- 短文の理解
- 長文の理解
本事案の場合
本事案の場合、「電話の対応が難しい」とのことですので、3級または障害手当金に相当する可能性は考えられます。
|
障害年金3級または障害手当金について
3級、障害手当金は、障害厚生年金にしかない等級です。
障害基礎年金の請求となるか、障害厚生年金の請求となるかは、初診日に加入していた年金制度によって決まります。
初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金の請求が可能となり、3級または障害手当金の認定を得ることができます。
しかし、初診日の時点で国民年金に加入している場合は、障害基礎年金の請求になるため、3級もしくは障害手当金相当では障害年金を受給することができません。
|
本事案の場合、現在も会社員であり、業務の負担を減らしてもらっているとのことですので、初診日時点で厚生年金の被保険者であったものと拝察いたします。
障害年金の請求を前向きにご検討されてはいかがでしょうか。
障害年金を受給するために
障害年金の審査は、「しんどい」、「お金に困っている」、「悲しい」等ではなく、あくまで認定基準に該当しているか否かを審査されます。
そのため、国民年金法・厚生年金法や認定基準等をご存じない方がひとりで対応するには限界があります。
ご自分の生活がかかった大切なことなので、専門家である社労士に知識・経験を求めるのが最善の選択です。
一人でわけも分からず不安いっぱいで戦うのではなく、あなたの代理人となって受給に向けて取り組んでくれる専門家である社労士を味方につけてください。