スティル病の初診日は厚生年金でしたので、障害年金3級に該当するでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私は2年前に成人スティル病になり、ステロイドを投与・服用していました。
そして今回大腿骨頭壊死のため、左股関節の人工関節置換術を受けました。
障害年金の等級は3級と言われており、厚生年金だと受給できるそうです。
スティル病の初診日はギリギリ厚生年金でした。
発病後すぐに退職し無職となり、人工関節の手術を受けた時は国民年金でした。
この場合、初診日はギリギリ厚生年金なので、障害年金3級に該当するでしょうか?
本回答は2019年12月現在のものです。
人工関節そう入置換したものは、原則として3級と認定されます。
そのため、初診日の時点で厚生年金に加入している場合は、障害厚生年金3級が認定されます。
大腿骨骨頭壊死症となった原因がステロイド投与である場合、
ステロイド投与と大腿骨骨頭壊死症の間に相当因果関係があるとして、
初診日は、ステロイド投与を行った日が初診日となる可能性が考えられます。
相当因果関係とは
前の疾病または負傷がなかったならば、
後の疾病が起こらなかったであろうと認められる場合は、
相当因果関係ありと見て前後の傷病を同一傷病として取り扱います。
そのため初診日は、
前の疾病または負傷について初めて医師等の診療を受けた日となります。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、
初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
ご質問者様の場合、ステロイド投与と現在の人工関節置換の間に相当因果関係があると判断された場合、
初診日が厚生年金加入期間中となり、障害厚生年金の請求が可能となることが考えられます。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、
初診日に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について
- 障害基礎年金…1級および2級
- 障害厚生年金…1級、2級および3級
ご質問内容からは、具体的な初診日がわかりかねますが、
上記について確認し、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
◎障害年金の申請について
ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。
このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。
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◎社労士への依頼も合わせてご検討ください
審査を受ける機会は審査請求、再審査請求を含めて3回あります。
しかし、1度目の請求で認められない場合、2度目以降で決定が覆るのは、たった14.7%となっています。より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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06-6429-6666
平日9:00~18:00
このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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