手術を受ける事で、障害年金などの受給はできるのでしょうか?

- 詳しいプロフィール
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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私の母は今月で68歳になるのですが、
側湾症で、腰の骨を削り、曲がった骨を真っ直ぐに治すと言う手術をします。
手術を受ける事で、障害年金などの受給はできるのでしょうか?
母は老齢年金は受給していると思います。
本回答は2017年12月時点のものです。
側弯症の手術を受けることのみで、障害年金が受給できるということはありません。
障害年金を受給するためには、請求をする必要があります。
原則として、障害年金は65歳の誕生日の2日前までに申請しなければなりません。
65歳以降でも申請できる場合は以下に限られます。
65歳以降でも障害年金を申請できる場合
- 初診日が、65歳の2日前までにあり、障害認定日の障害状態が障害等級に該当している場合
- 前発傷病と後発傷病を併せて、65歳前にはじめて2級となった場合
- 初診日において国民年金の任意加入者であった場合
- 初診日において厚生年金加入中であった場合
上記1の通り、65歳の前からの障害なら65歳を過ぎてからでも申請できます。
しかし、1により申請するためには認定日請求をしなければなりません。
障害認定日請求とは
初診日から1年6ヶ月経過した日、又は、
それ以前に傷病が治癒した日である障害認定日時点での診断書を取得し、
その障害認定日から1年以内に請求することを障害認定日請求といいます。
なお、20歳前に初診日がある場合の障害認定日は、
- 20歳の誕生日
- 請求する傷病の初診日から起算して1年6か月を経過した日
のいずれか遅い方となります。
初診日とは
初診日とは、障害の原因となった傷病について、
初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
お母さまの場合、側弯症の初診日を特定し、
障害認定日の時点の障害の程度が、認定基準に該当している場合は、
障害年金の請求が可能となります。
側弯症のため体幹機能に障害がある場合は、
以下の認定基準によって審査されることが考えられます。
体幹の機能の障害の認定基準
【1級】
- 体幹の機能に座っていることができない程度の障害を有するもの。具体的には、腰かけ、正座、あぐら、横座りのいずれもができないもの
- 体幹の機能に立ち上がることができない程度の障害を有するもの。具体的には、臥位又は座位から自力のみで立ち上がれず、他人、柱、杖、その他の器物の介護または補助によりはじめて立ち上がることができる程度のもの
【2級】
- 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの。具体的には、室内においては、杖、松葉杖、その他の補助用具を必要とせず、起立移動が可能であるが、野外ではこれらの補助用具の助けを借りる必要がある程度のもの
なお、現在は老齢年金を受給中とのことですが、
障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合、
受給可能な組み合わせは、以下の通りです。
障害年金と老齢年金の両方の受給権を得られた場合の組み合わせ
- 障害基礎年金+障害厚生年金
- 老齢基礎年金+老齢厚生年金
- 障害基礎年金+老齢厚生年金
の3通りとなり、上記の中から有利なものを選択することになります。
また、途中で選択替えをすることも可能です。
障害年金の申請について
障害の状態によって等級が決まりますが、
提出書類によって、2級相当の状態なのに3級となったり不支給となったり
というケースが数多くあります。
そのため関連書籍をご購入の上、申請されることをお勧めします。
審査のチャンスは審査請求、再審査請求を含めて3回ありますが、
1度目に不支給となると再審査請求で支給が決定するのは14.7%となっています。
慎重にご準備ください。
申請の流れはこちらにて解説していますので、ご参考にしてください。
社労士への依頼も合わせてご検討ください
よりスムーズに認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
疑問などがございましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご質問ください。
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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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このQ&Aの回答者
- 2004年:厚生労働省入省
- 2008年:社労士資格を取得
- 2012年:西宮市の社労士事務所に就職
- 2015年:独立し、中井事務所を設立
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